フードデリバリーの新しい価値観を探る
最近の調査によると、フードデリバリーを週に1回以上利用する“ロイヤルユーザー層”が増えてきており、その背景には新たな価値観の変化が見えてきました。株式会社オノフが全国の20歳から69歳の男女を対象に実施したアンケートでは、フードデリバリーがもはや便利さだけでなく、食を楽しむ手段として再評価されつつあることが明らかになっています。
調査概要
本調査は、インターネットを通じて行われ、2025年4月4日から6日の間に2,846名からの有効回答を得ました。調査対象は全国の男女で、利用頻度によってロイヤル層、ミドル層、ロー層に分類され、それぞれの行動や感情について詳しく分析されました。
ロイヤル層の特徴
調査によれば、フードデリバリーを頻繁に利用するロイヤル層は、平日でも「とてもわくわくする」と感じる割合が高く、特に平日での36.4%、休日での39.5%の人々がその感情を抱いています。この数値は、ミドル層に比べても10ポイント以上高く、特に平日では15ポイント以上の差があることが明らかです。これは、頻繁にフードデリバリーを利用することで、食への期待感や体験の楽しさが強まっていることを示しています。
利用動機の変化
ロイヤル層の利用理由を見てみると「自炊・料理が面倒だから」が最も高いにもかかわらず、平日でのこの理由はミドル層よりも大幅に低くなっています。ロイヤル層の中では、「食べたことがない珍しい料理を注文したい」という理由が特に高く、多様なメニューへの興味が強まっている傾向があります。これは、フードデリバリーが新しい体験の場となり、利用者の期待感を膨らませていることを物語っています。
SNSでの共有意識
SNSでのシェアに関しても、ロイヤル層は「友人や知人に共有したい」と感じる割合が他の層よりも高いですが、それでも約1割程度に留まっています。しかし、比較的高いこの数値は、ロイヤル層が食の楽しみを他人と共有したいという意識を持っていることを示唆しています。
まとめ
フードデリバリーが単なる便利な手段ではなく、楽しい食体験や気分を持ち上げる手段としての地位を確立しつつあることが示された本調査。利用頻度が高い層ほどその感情は顕著で、今後の消費行動にも大きな影響を与えることが予想されます。ユーザーの期待感と食を楽しむ姿勢は、今後のフードデリバリーの発展に大きく寄与することでしょう。
企業情報
株式会社オノフは、東京都渋谷区に本社を置くマーケティングリサーチ会社で、女性視点の多様な戦略に基づくサービスを展開しています。主にマーケティングリサーチからコミュニケーション設計、プロモーション企画まで幅広くサポートしています。フェムテック領域にも注力し、女性のウェルビーイング向上に寄与する活動を行っています。