アパレルブランド「itochi」がグローバル展開を加速
日本のアパレルブランド「itochi」は、近年の国内市場の厳しさを背景に、海外市場への進出を本格化しました。そのサポート役として登場したのが、越境ECバナー「ZenLink」。運営元のZenGroup株式会社が提供するこのバナーが、itochiの国際展開を後押しします。
今求められるグローバルニッチ戦略
itochiは、限定された生産地域でのみ生産される希少な生地や、職人による丁寧な加工を特徴とするブランドです。高品質な製品は高価格帯で提供されるため、国内需要だけでは持続的な生産が難しいという現実があります。そのため、グローバルなニッチ市場をターゲットにすることが必要不可欠でした。
最近では、Instagram広告などを活用して、少しずつ海外への販売が進んでいましたが、「ZenMarket」の存在に気づいたことがきっかけで本格的な海外進出の準備を整えました。自社ECサイトのユーザビリティ改善やカートの翻訳にも取り組み、さらに「ZenLink」の導入に至ります。
ZenLinkの優位性
「ZenLink」は、越境ECの複雑な業務を一手に代行するだけでなく、決済や配送、関税対応といった面もサポートします。特に魅力的なのは、初期費用や月額費用が発生せず、売上の10%のみで利用できる点です。このことで、「itochi」はリスクを抑えつつ、より多くの国の消費者に製品を届けることが可能になります。
「itochi」は、現在5%に過ぎない海外比率を将来的には30%へと引き上げることを目指しています。この高い目標を達成するために、ZenLinkとの連携は欠かせないと位置付けています。
未来の展望と文化の継承
今後の計画では、ZenLinkに登録されたストア向けの特別キャンペーンや集客施策を展開することで、世界中の消費者がitochiの商品に触れる機会を増やしていく方針です。そして、ZenGroupが掲げる「世界の越境EC販売額の20%を日本に」というビジョンに力を貸し、日本の技術と文化を未来に繋ぐ役割を担うことを目指しています。
itochiの代表、廣瀬雄太氏は「良いものを作っている工場」が消えていく現状に強い危機感を抱いています。高コストであるにもかかわらず商品の価値が認められず、次々と廃業する状況をただ見過ごすことはできません。彼は「一つの国でメジャーになれなくても、複数の国でニッチであれば十分な市場規模がある」との考えを示し、グローバル展開が不可欠であると語ります。
彼の信念に基づき、itochiは高品質な商品が正しく評価され販売される環境を整えるため、今回の「ZenLink」導入に対して大きな期待を寄せています。海外のメルマガ配信やキャンペーン施策もこの支援の中で強化されるため、ブランドの認知度向上にも寄与することでしょう。
豊かな未来を築く
ZenLinkのサービスによって、国内ECサイトに簡単に海外専用バナーを設置できる利点が新たな販路を模索するアパレル事業者にとって、非常に魅力的です。特に、各国に適したマーケティング提案や、効果的なプロモーション戦略の実施ができる点は見逃せません。
今後、itochiとZenGroupが共に手を取り合い、希少な日本の技術や文化を世界市場に広めていく姿が期待されます。