高齢者の夜を豊かにする「YORUKAI」
現代において、高齢者の社交活動の場は少なくなっており、その中でも夜の時間帯は特に孤独を感じやすいと言われています。そのような状況を打破するべく、NPO法人日本シニアデジタルサポート協会が「YORUKAI(夜会)」という新しいオンラインコミュニティを立ち上げました。
夜のオンラインコミュニティ「YORUKAI」とは
「YORUKAI」は、2026年5月より夜8時から開催されるオンライン学級会です。この会は、日中に忙しかった高齢者が、仕事や家事の合間に参加できる時間帯に設定されたため、参加者の幅も広がります。高齢者がリラックスした雰囲気の中で雑談を楽しむ場を提供し、孤独感を和らげることを目指しています。
誰かと話せる喜び
看護師として高齢者と接する中で、主催者の玉井は「夜になると、急に寂しくなる」と多くの声を耳にしました。これを解決するために、昼の時間に行われていたオンライン学級会を夜に変更したのです。
初回のYORUKAIでは、参加者たちが「晩ご飯を食べてから、寝るまで何をして過ごしていますか?」というテーマで自由な雑談を交わしました。話題は様々で、テレビ鑑賞やお酒、趣味の時間など、参加者の豊かな生活ぶりが伺えました。
リラックスした環境での交流
参加者はお茶やお酒を手に、よりリラックスしたムードで雑談を楽しんでいます。参加者の中には、晩酌後の「ほろ酔い状態」で参加する方もいて、自然と、明るい雰囲気に包まれています。玉井自身も、お酒を楽しんでから参加したことで、進行役としての緊張が和らぎ、スムーズに交流を促進できたそうです。
高齢者もデジタルでつながる時代
「YORUKAI」では、一部の参加者はデジタル機器に不慣れですが、家族との協力やサポートが多く、少しずつオンラインに慣れていく姿が見られます。例えば、90代の参加者もZoomの操作に挑戦するなど、デジタルな交流の障壁を超えています。玉井も、参加しやすい環境を提供するための工夫を続けています。
参加者同士の交流が主役に
これまでのオンライン学級会は専門家を招いて学ぶスタイルでしたが、参加者から「もっと話をしたい」とのリクエストが増えました。この声に応え、現在のYORUKAIではテーマを決め、少人数のグループに分かれて話し合うスタイルをとっています。このことで、参加者はより多くの発言機会を得られ、交流が活発になっています。
参加者の声
YORUKAIの参加者からは「他愛もない話が心地よかった」「新しい友達ができた気分」との感想が寄せられています。また、参加後のアンケートでは99%が「気持ちが明るくなった」と答え、全員が「社会に必要なサービスだと思う」と答えています。
次回の開催は2026年6月4日午後8時から、テーマは「認知症」です。参加費は無料で、初参加の方の参加も歓迎されています。お茶やお酒を片手に、気軽に参加してみてはいかがでしょうか。
NPO法人日本シニアデジタルサポート協会の活動
このNPOは、「シニアがデジタルを通じて人とつながり続けられる社会」を目指し、オンライン教室やコミュニティの運営を行っています。2021年からオンライン交流会を開始し、2023年4月にはNPO法人として活動を続けており、国内外をつなぐ多世代の交流の場を設けています。それまでの開催回数は110回以上、合計888名以上が参加しています。
結論
高齢者が孤独を感じがちな夜の時間を、有意義に過ごすための「YORUKAI」は、ただの交流の場ではなく、参加者の心をつなぎ、新たな友達や楽しみを見つける機会となっています。これからも多くの高齢者が、デジタルの力を利用して、より豊かな生活を送れることを期待しています。