伯東とアットマークテクノが手掛けるエッジ生成AI BOX
2025年7月に開催予定の「EdgeTech+ West 2025」で、伯東株式会社と株式会社アットマークテクノが共同開発した最先端のエッジ生成AI BOXが発表されます。これは、米国Ambarella社製のAIビジョンプロセッサ「CV72」を搭載しており、AIの可能性を一層広げる製品です。
エッジAI BOXの特徴
本AI BOXは、Ambarella社の「Cooper Mini」を基にしており、先進的な5nmプロセス技術により製造されたCV72プロセッサを搭載しています。このプロセッサは、第3世代のCVflowアーキテクチャを採用しており、特に生成AIに必要なTransformerニューラルネットワークの処理にも対応しています。これにより、低消費電力でありながらも高性能なAI処理が可能になります。
AI BOXでは、VLM(Vision Language Model)を使用することができ、特に『CLIP』や『Bunny』といった先進的なモデルの利用が可能です。CLIPは、画像と言語のペアから学習し、特定のタスクに縛られずに自然言語を高精度で予測する能力があります。これに対し、Bunnyは軽量かつ高性能を実現したマルチモーダルモデルです。これらの技術により、通信遅延の削減やプライバシー保護が強化され、より効率的なAI機能が実現されます。
さまざまな応用分野
このエッジ生成AI BOXは、幅広い応用が期待されています。特に以下の分野での活用が見込まれています。
1.
セキュリティ分野:不審者の経路分析や異常行動の早期発見が可能となり、高度な安全確保に寄与します。
2.
産業機器分野:製造ラインでの異常検知や設備の疲労度分析が進み、品質管理や生産効率が向上します。
3.
車載分野:自然言語によるコミュニケーションや行動予測が可能となり、運転支援機能の強化が期待されます。
高いセキュリティを実現するABOS
本AI BOXはアットマークテクノの「Armadillo Base OS(ABOS)」を搭載し、高いセキュリティとソフトウェアのアップデートに対応しています。ABOSはLinuxベースで、IoT機器のセキュリティ要件適合評価制度「JC-STAR」にも対応しており、サイバー攻撃への防御力を備えています。毎月のアップデートが提供され、長期にわたって高いセキュリティを維持できるのです。
展示会の詳細と今後の展望
「EdgeTech+ West 2025」では、両社がブースを出展し、本AI BOXの実演を行います。参加者は、サーバーに依存しないエッジ処理によるAI機能を直接体験することができるでしょう。この製品の開発は、IoTおよびAI社会の実現に向けた重要な一歩となります。
伯東とアットマークテクノはこのパートナーシップを活かし、さまざまな分野への技術提供を進め、デジタルトランスフォーメーションを加速させることを目指しています。今後の進展に期待が寄せられています。