AIとデザインの融合
デザインとAIの連携により、新商品「ぎゅぎゅっと野菜」が生まれました。株式会社プラグが提供する『CrepoパッケージデザインAI』を活用し、デザイン開発のプロセスが革新されています。このAIはデザイン生成と評価を支援し、通常では2週間かかるデザイン提案を1週間で約100案に短縮しました。
ピジョン株式会社が手がける「ぎゅぎゅっと野菜」は、2025年5月12日に新発売される商品。デザイン開発においては、AIが生成したデザイン案を基に、企業の関係者が集まり、意見交換を行いました。このプロセスは、敗者の意見を尊重しつつも全員で合意に至ることで、スピーディーかつ効率的なデザイン開発を実現しました。
デザイン開発の流れ
1.
デザイン生成
- AIを使って幅広いデザインを生成し、選択肢を提供。
2.
方向性の議論
- 生成したデザインを基に、関係者と方向性をディスカッション。
3.
デザイン作成
- デザイナーが議論を元に具体的なデザインを作成。
4.
評価と選択
- 評価AIが消費者の反応を予測、最も効果的なデザインを選定。
5.
ブラッシュアップ
- 最終的なデザインをデザイナーが仕上げ、完成させる。
AIによる消費者評価の活用
『CrepoパッケージデザインAI』には、評価AIという機能が含まれており、このAIは1,300万人の消費者データを学習しています。消費者がどういったデザインに好感を持つかを迅速に予測し、訴求力の高いデザインの絞り込みに貢献しています。その結果、ピジョンのデザイン開発は時間的にもコスト的にも効率化されました。
デザインソリューション部の恩田佳菜子氏は「初期段階で多様な案から選ぶことで、共通認識が持てやすく、高い納得感を伴った合意形成が進むことを実感しました」とコメントしています。これは、開発段階におけるコミュニケーションが円滑に流れ、デザインのブラッシュアップに時間を費やせることに繋がっています。
CrepoパッケージデザインAIのメリット
本AIツールを用いることで、以下のような利点が生まれます:
1. デザイン開発プロセスの短縮とコスト削減。
2. 新商品やリニューアル商品の売上向上。
3. 開発に関わる人々の業務の効率化。
4. 情報漏洩リスクの軽減。
このAIはすでに多くの菓子や飲料、日用品メーカーに導入されており、実際に売上を大幅に伸ばしたケースも多くあります。また、業界内での評価も高く、『第4回日本サービス大賞』の総務大臣賞を受賞するなど、様々な賞に輝いています。
株式会社プラグの概要
株式会社プラグは、東京都千代田区に本社を置くクリエイティブ企業で、デザイン開発やマーケティングリサーチを通じて商品企画を支援しています。設立から40年以上の歴史を持ち、AIを活用した商品企画支援ツール『Crepo』を提供しています。このツールを通じて、企業の企画プロセスを加速し、革新的なソリューションを提案しています。また、同社は業界での知見を生かして、新たなデザインの可能性を切り開いています。