JAL、航空機内人身取引防止フォーラムを開催し新たな対策を提案

JALが推進する人身取引防止フォーラムの目的と内容

2024年7月19日、日本航空株式会社（JAL）は「人身取引防止フォーラム」に参加しました。このイベントは、運航中の航空機内での人身取引を抑止するための取り組みを広く知らせ、関係者が連携していくことを目指しています。これは、過去に行われたフォーラムに続くもので、コロナ禍を経て人の移動が回復する中で、人身取引のリスクが高まっていることから、今回の開催が決定されました。

フォーラムはANAホールディングスによって主催され、成田国際空港株式会社とJALが共催しました。このイベントは、2024年7月30日に国連の「人身取引世界反対デー」を控え、航空業界における人身取引防止の取り組みを再確認する意義を持っています。JALグループは、2019年に制定した人権方針において、航空機を利用した人身取引防止を重要な課題として位置付けています。

フォーラムの詳細

フォーラムでは、国際移住機関（IOM）が人身取引の現状について基調講演を行い、出入国在留管理庁や警察庁が日本政府の取り組みについて説明しました。さらに、「人身取引防止のための日本の航空業界としての官民一体となってできること」をテーマにしたパネルディスカッションが行われ、活発な意見交換がなされました。このような会合により、参加者は情報を共有し、より効果的な対策を考えることができました。特に、JALグループでは、2020年には運航中の航空機内で人身取引が疑われる事案が発生した場合の通報手続きも制定し、関係当局との対話を積極的に進めています。

協力と意識啓発

JALグループは、人身取引防止には多様なステークホルダーと連携することが重要であると認識しています。今回のフォーラムもその一環であり、全社員への意識啓発を通じて、持続的な取り組みが求められます。人身取引を防ぐためには、国際的な協力が必要不可欠であり、航空業界の役割は一層重要になってきています。

フォーラムに参加した関係者は、JALの取り組みが業界全体に広がることを期待しており、今後もこのようなイベントを通じて問題意識を高め、具体的な施策に結びつけていくことが求められています。人身取引の許さない社会を実現するため、航空業界の努力が重要なのです。