つばめBHB、ブラジルのAtvos社との連携でグリーンアンモニア製造を加速
近年、環境問題への関心が高まる中、つばめBHB株式会社は、ブラジルの社Atvosとの間でグリーンアンモニア水製造に向けた基本同意書(LOI)を締結しました。この取り組みは、環境に配慮した技術を用いて年間2万トンのグリーンアンモニア水を2027年までに生産し、CO2排出を大幅に削減することを目指します。
プロジェクトの背景
グリーンアンモニアは、温室効果ガスの排出を抑えつつ、肥料などとしての利用を可能にする革新的な製品です。つばめBHBは神奈川県横浜市を拠点とし、分散型アンモニア製造プラントの社会実装を推進しています。一方、Atvosはブラジルのバイオ燃料生産企業として、農業やエネルギーの分野での脱炭素化を目指しています。
本プロジェクトは、Atvosが運営するGoiás州Mineirosに位置するMorro Vermelho Unit(UMV)工場で実施されます。この工場を拠点に、エタノール生産の副産物を利用したグリーンアンモニアの製造が行われ、地域の持続可能な発展にも寄与することが期待されています。
LOIの正式締結
この基本同意書は、2025年3月26日に東京で開催された日ブラジル経済フォーラムにおいて、石破茂首相とルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領の立ち合いのもと公式に署名されました。さらに、28日にはAtvosのCaio Dafico氏が横浜に訪問し、つばめBHBのパイロットプラントを見学。今後の協力関係が強化されることが期待されています。
Atvosのビジョン
AtvosのCEOであるBruno Serapião氏は、「私たちの目標は、エネルギー転換を推進し、社会全体の脱炭素化に貢献することです」と述べ、グリーンアンモニアの製造による地域経済の発展や雇用の創出に期待を寄せています。化石燃料から脱却し、環境に優しい技術を採用することで、社会的責任を果たす企業としての役割を強化しています。
つばめBHBの取り組み
つばめBHBのCEO、中村公治氏は、ブラジルの再生可能な資源を活用し、グリーン水素の生産大国としての未来を展望しています。農業大国であるブラジルにおいて、同社が提供する小型の分散型アンモニア合成プラントが、より持続可能な肥料の製造に貢献することが重要であると強調しました。連携を通じて、ブラジルの農業における脱炭素化を実現すべく努力していく意向を示しています。
Atvosの企業概要
Atvosは、サトウキビを原料としたエタノールや砂糖の生産を行っており、Goiás州内に複数の生産施設を持っています。クリーンエネルギーを供給し、地域社会に対しても貢献している企業として注目されています。雇用創出や持続可能なエネルギー供給においても、その貢献は大きいと言えるでしょう。
このプロジェクトは、つばめBHBとAtvosが連携することで、環境持続可能性と地域経済の発展を同時に促進するものです。両社のさらなる成長と貢献に期待が寄せられます。