松前町が挑む再生可能エネルギー100%の実現へ向けた新たな一歩

松前町の再エネ挑戦

松前町は、再生可能エネルギー（再エネ）を活用した「RE100まつまえ」の実現に向けた初の取り組みを発表しました。東急不動産株式会社と共同で設立した松前再エネ電力株式会社が、町内の公共施設10カ所に対して、自らの再エネ発電所から供給される電力を使用する地発地消のサービスを開始します。この取り組みにより、地域の電力供給を100%再エネで賄おうとしています。

取り組みの背景及び概要

松前町は豊かな風況を誇り、風力発電に特化した設備が多く立地しています。2019年には東急不動産との協定を結び、持続的な地域振興を目指してさまざまなアクションを起こしてきました。松前再エネ電力は、地域の電力会社として2025年に設立され、発電効率を高めるための新しい事業モデルを導入しています。地域の電力を守るだけでなく、経済の活性化にも寄与することが期待されています。

松前再エネ電力の企業情報

松前再エネ電力は、北海道松前郡松前町に本社を置き、地方の再生可能エネルギーをステークホルダーと共に生かす企業です。佐藤隆信社長は、「地域と企業の架け橋として、松前町のための持続可能な社会の実現に向けて積極的に取り組んでいく」と強調しています。

具体的な事業内容

松前再エネ電力は以下のような主なサービスを展開しています。

1. 電力小売事業
地域内の電力を供給する小売事業を行い、松前町の公共施設において太陽光発電から得られた電力の一部を供給します。将来的には、全家庭を対象に電力を提供し、地域内経済の循環を促進させる計画です。

2. 再エネ発電事業
風力発電を中心に新しい発電所を開発し、市場の変動に影響を受けない安定した電源の確保を目指します。

3. まちづくりへの貢献
「住み続けられる持続可能な町」の実現に向け、地域課題の解決や産業支援に積極的に取り組む姿勢を示しています。

町民へのイベント開催

町民に向けて、松前再エネ電力の設立を広く知ってもらうための「お披露目イベント」を2025年8月に開催予定です。このイベントでは、子供たち向けにソーラーカーなどの製作体験も提供され、地域の再エネへの理解を深める機会を作ります。

東急不動産との連携

東急不動産の再生可能エネルギー事業ブランド「ReENE」は、地域や環境に寄り添ったソリューションを提供しています。これまで蓄積した経験を基に、松前町との協力を強化し、地域満足度を高める取り組みを行っていきます。

このように、松前町の再生可能エネルギーに対する取り組みは、単なるエネルギー供給の範囲を超え、地域活性化の道筋を開く重要な一歩となっています。