衛星画像を駆使した最新水道管漏水調査の取り組み
本市では、近年の水資源管理の重要性を考慮し、衛星画像を利用した水道管の漏水調査を令和7年5月30日から開始しました。従来の調査方法は、調査員が人力で水道管を確認するという手間がかかるものでしたが、今後は新たな技術を活用することで、効率的な漏水点の特定を可能にしています。
1. 調査概要の説明
この新しい調査方法では、人工衛星から地表に向けてマイクロ波が照射されます。その後、特有の反射波をAI(人工知能)が解析し、地下約3メートル付近の漏水の疑いがある箇所(POI)を特定します。これにより、半径100メートルの範囲で漏水の可能性がある地点を迅速に抽出することが可能となります。
従来の調査では、市内の平成元年以前に敷設された管路1,229kmを対象に、各調査員が地道に確認作業を行っていました。しかし、衛星画像を採用することによって、より広範囲にわたる市内の水道管、合計2,325kmの調査が一度に行えるようになりました。この進歩により、漏水監視の精度と効率が飛躍的に向上することが期待されます。
2. 進捗状況の報告
令和7年8月には、衛星画像の解析が終了し、漏水の疑いのある場所の特定も完了しました。この結果、10月からは現地での詳細調査に移行しています。11月30日時点では、31件の漏水を発見することに成功しており、早急な修繕作業にもつながっています。これにより、社会全体での水資源の無駄遣いや漏水による事故を未然に防ぐことが可能となります。
未来を見据えた取り組み
この新たな技術の導入により、市民が安心して水道水を利用できる環境を整えることが目指されています。これまでのやり方に比べて効率的かつ効果的に漏水を管理することができるため、今後もこの技術の活用は進んでいくことでしょう。
衛星画像を用いた漏水調査は、今後の水道管理の大きな転機となるかもしれません。私たちの生活に欠かせない水道の品質を守り、持続可能な資源管理が実現されることが期待されます。これからも、この活動の進展を見守り続けたいと思います。