言葉を超えた表現: 轟修杜の世界
フランス・パリを拠点に活動するアーティスト轟修杜(とどろき しゅうと)の個展『SHUTOoo-無限の可能性』が、2024年7月20日から8月4日まで東京・文京区のvalor labバロールラボで開催されます。
轟は、3歳の頃から言葉のコミュニケーションに困難を感じ、自閉的傾向の発達障害と診断されました。10歳まで筆圧もままならず、ノートに書く文字は薄く、筆箱の中は4年間同じ鉛筆のままだったという轟ですが、大好きな歌を活かした絵描き歌が、現在の制作活動のきっかけとなりました。
彼の作品は、ひらがな、カタカナ、アルファベット、数字などの文字をカラフルに使い、独特の世界観を表現しています。2000枚に1枚の割合で完成する作品は、彼の内面を鮮やかに映し出し、見る人の心を強く揺さぶります。
轟は、2017年にパリで初個展を開催し、2019年には日本でも個展を開催。2023年にはパリ日本文化会館でも個展を開催するなど、国内外で注目を集めています。今回の個展は、日仏合わせて10回目の個展となります。
「アール・ブリュット」とは?
轟の作品は、「アール・ブリュット」と呼ばれるジャンルに属します。「アール・ブリュット」は、フランス語で「art brut」といい、「加工されていない芸術」を意味します。専門的な美術教育を受けていない人が、湧き上がる衝動に従って自分のために制作するアートのことを指します。絵画や造形作品、民族芸術など、分野も多岐にわたります。
日本のアール・ブリュットは世界でも高い評価を得ており、轟の作品もその一例と言えるでしょう。
轟修杜の制作スタイル
轟は、スーパーマーケットで売っている安価な水性ペンを使用し、制作時間は日によって突然やってくることが多いそうです。普段は寄宿舎生活を送っているため、週末の自宅にいる時間に、夜中に制作することが多いとのこと。2時間程度の短時間に集中して作品を描いています。
彼の制作スタイルは、座卓に正座をして描くという独特なものです。
個展開催概要
会期: 2024年7月20日(土)~8月4日(日) 13時~20時
休廊日: 月曜日・火曜日
会場: valor labバロールラボ
住所: 東京都文京区根津2-19-7
URL: https://www.valorlab.jp
個展への想い
轟の母である轟都さんは、個展開催にあたり、「この子に生まれてきて良かったと思えるような人生を送って欲しい」という想いを語っています。
轟が10歳までペンを持たなかったこと、彼の「アール・ブリュット」と「無限の可能性」の世界をぜひ体感してください。
お問い合わせ
個展に関するお問い合わせ:
valor labバロールラボ
Mail:
[email protected]
URL: https://www.valorlab.jp
轟修杜に関するお問い合わせ:
株式会社インフィニティ 担当/福田・森川
Mail:
[email protected]