奈良市が犬猫殺処分ゼロを6年連続で達成した取り組み

奈良市が犬猫殺処分ゼロを6年連続で達成

奈良市では、「犬猫の殺処分をゼロにする」という目標のもと、さまざまな施策を講じてきました。その結果、令和6年度には自然死・安楽死を除く殺処分数がゼロとなり、令和元年度からの6年間の継続した達成が実現しました。

殺処分ゼロ達成の背景

この成功は、行政のみならず、市民や民間事業者、動物愛護団体など、多くの関係者の協力によって成し遂げられました。具体的には、保護犬・保護猫の譲渡活動が進められ、新たな飼い主への譲渡機会を増やすことに成功したのです。例えば、「譲渡サポート店制度」を新たに設け、2023年度から3店舗が登録され、地域での譲渡活動が活性化しました。

また、ふるさと納税を通じて、犬猫殺処分ZEROプロジェクトに寄せられた寄付金は過去最多となる39,861,700円を達成し、この資金は様々な取り組みに使われています。

不幸な猫を減らすための施策

飼い主のいない猫に対する不妊去勢手術支援事業も進められ、令和6年の施策開始以来、454頭の手術が行われ、この取り組みにより引取数は過去最少となりました。さらに、TNR（Trap-Neuter-Return）活動を通じて、猫の数を抑制する活動も続けています。

ボランティア活動の重要性

奈良市ではボランティアの協力も不可欠です。譲渡ボランティア制度や預かりボランティア制度が運営されており、登録者たちが保護された動物の世話や譲渡活動に従事しています。たとえば、預かりボランティアとして登録した40人が、幼齢の猫や人になれない犬猫の世話を行っています。

未来への展望

今後も奈良市は、不妊去勢手術支援や譲渡促進を強化しつつ、殺処分ゼロの継続を誓っています。また、令和7年度には更なる施策の強化が予定されており、市民やボランティアの力を借りながら、動物愛護の輪を広げていく方針です。

このように、奈良市の取り組みは犬や猫たちに幸せな未来をもたらすだけでなく、地域全体の意識向上に寄与しています。これからも奈良市の活動に注目していきたいものです。