海底熟成酒!三重の地酒
2023-02-21 14:17:34

英虞湾の海底で熟成!三重の地酒「海底熟成酒」プロジェクト始動

英虞湾の海底で熟成された日本酒



三重県伊勢志摩の英虞湾で、日本酒の海底熟成プロジェクトが実施され、そのお披露目会が開催されました。2022年2月から約1年間、英虞湾の海底に沈められた太田酒造の「半蔵」と清水清三郎商店の「作」という2種類の日本酒。この度、引き上げられ、その味わいが注目を集めています。

海底熟成、その魅力とは?



海底熟成は、沈没船から引き上げられたワインが美味しく変化していたという逸話から生まれた熟成方法です。近年、日本各地で注目を集めており、独特の味わいの変化が期待されています。今回のプロジェクトは、高付加価値商品の創出やブランド化、そして漁業関係者との協働を目的に、2020年に中部国際空港利用促進協議会との連携で発足しました。

約1年間の海底熟成、そして引き揚げ



水深20~25mの海底で1年間熟成された日本酒は、引き上げ時にはフジツボなどの海洋生物が付着していました。ケースごと丁寧に手作業で引き上げられた日本酒は、その重量感からも海底での変化を感じさせます。1回目のプロジェクトより、より深い地点で、より長期の熟成が行われたことで、どのような変化が生まれたのか期待が高まります。

伊勢志摩ツーリズムの取り組み



伊勢志摩ツーリズム株式会社の西田宏治社長は、コロナ後の観光魅力創出の一環としてこのプロジェクトを企画したと説明。1回目のプロジェクトではフジツボなどを付着させたビンテージ感を演出しましたが、今回は瓶にカバーを巻き、栓を蝋で密封することで、見栄えの向上にも取り組んだと発表しました。今後は、海底熟成酒を素材とした旅行商品の開発・販売にも力を入れることで、伊勢志摩地域を盛り上げていく計画です。

地元酒販店の想いと、専門家の評価



有限会社べんのや酒店の竹内伸樹氏は、志摩市に酒蔵がないことから、地元ならではの日本酒を造りたいという長年の思いを実現できたと語りました。4月上旬からの販売を予定しており、海底熟成酒への期待の高さがうかがえます。

2012年世界利き酒師コンクール3位入賞の日本酒ディレクター、田中順子氏は、冷蔵保存酒と海底熟成酒を飲み比べ。海底熟成酒は角が取れてまろやかになり、穏やかな甘みが長く続くことを指摘。海底熟成という工程、引き上げ作業に携わった人々のストーリーが、味わいに凝縮されていると高く評価しました。

海底熟成酒体験ツアー



伊勢志摩ツーリズム株式会社の安和彦氏は、海底熟成酒を引き上げて無人島で味わうツアーを実施していることを発表。今後は、参加者自身が日本酒を沈めて、1年後引き上げるツアーなども検討しているとのことです。

まとめ



英虞湾の美しい自然の中で熟成された日本酒は、新たな観光資源となる可能性を秘めています。海底熟成酒の独特の味わいを体験できるツアーに参加したり、お土産として購入したりすることで、伊勢志摩観光をより一層楽しむことができるでしょう。

会社情報

会社名
IXホールディングス株式会社
住所
三重県伊勢市小俣町相合1306
電話番号
0596-22-0297

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