新たな肌バリア機能低下因子の発見
御木本製薬株式会社は、自社の研究によって肌バリア機能が低下する新たな因子を解明しました。これは、紫外線や加齢によって影響を受ける表皮における分泌因子に関するもので、今後のスキンケア製品に大きな影響を与える可能性があります。
研究の背景
肌はその表面において多くの細胞が重なり合っており、外的刺激から自身を守るバリア機能を発揮しています。このバリア機能を高めるためには、角層と呼ばれる最外層の細胞、さらにそれを結びつけるタイトジャンクションの重要性が強調されます。加齢と共に肌は状態が劣化し、乾燥や刺激に対して敏感になることが多いですが、その原因の根本についての理解はまだ不十分です。
御木本製薬は、長年の真珠研究を活かし、肌の美しさを保つための要因を探求する一環として、この研究を行いました。これまでに、SASPと呼ばれる老化細胞による現象が、肌のバリア機能の低下に寄与していることが示されています。
研究結果の概要
1.
EREGの発現が増加:紫外線や細胞の老化が進むと、表皮のEREGが顕著に増加することが確認されました。これは肌バリア機能にとって悪影響を及ぼすと考えられています。
2.
バリア機能への影響:EREGはタイトジャンクションを構成する重要な因子、CLDN1の発現を抑制します。これにより、肌のバリア機能が破壊されるメカニズムが解明されました。
3.
EREGとバリア機能の関係:実際のヒトの皮膚を対象にした研究でも、EREGの発現が高いほどバリア機能が低下する傾向が確認されました。
4.
機能性素材による改善:御木本製薬が開発した「パールグリコーゲン」や「イシゲエキス」が、老化した角化細胞におけるEREGの発現を抑制し、肌のバリア機能を修復する効果があることが発見されました。
発表情報
この画期的な研究結果は、2026年にオーストラリアのパースで行われる国際化粧品技術者会連盟(IFSCC)学術大会で発表されます。学会ではの題名は「誰が肌のバリアを破壊しているのか?」というもので、御木本製薬の谷口耕紀が発表を行います。スキンケア業界における新たな視点を提示するこの研究は、今後の製品開発に大きな影響を与えることでしょう。
MIKIMOTO BEAUTYの理念
御木本製薬の「MIKIMOTO BEAUTY」は、肌そのものが真珠のように美しく輝くことを目指しています。肌の健康はその層の整った状態によって支えられているという理念に基づき、新たな研究成果を取り入れた製品の展開が期待されています。真珠を通じて培った研究の成果を基に、より効果的なスキンケア製品の提示が期待されます。
肌バリア機能の新たな因子、ERGEの理解とそれに基づく機能性素材の開発は、今後のスキンケア市場での変革を促す重要なステップとなるでしょう。