住友林業 ロサンゼルス Trammell Crow Residential

住友林業ら3社、米ロサンゼルス郊外で木造集合住宅開発 - Trammell Crow Residentialと共同で2026年賃貸開始予定

住友林業株式会社、芙蓉総合リース株式会社、小田急電鉄株式会社の3社は、米国の大手デベロッパーTrammell Crow Residential（以下TCR）と共同で、米カリフォルニア州ロサンゼルス郊外モンクレア市に木造集合住宅を開発することを発表しました。総事業費は約234億円、2026年6月の賃貸開始を目指しています。

# 環境負荷の低減と快適な居住空間を両立

本物件は、総戸数302戸の集合住宅で、3～4階建てのアパートタイプと3階建てのタウンホームタイプがあります。リゾートライクな大きなプールとスパ、プールサイドのアウトドアキッチン、バーベキューデッキ、ペット用のスパやグルーミング施設、コワーキングスペース、キッズルーム付きのジムなど、充実した共用施設が魅力です。

建設には木造枠組壁工法を採用し、2×4材の規格品を用いることで、RC造に比べてコストを削減しています。また、木造建築は鉄骨造やRC造に比べてCO2排出量を削減できるというメリットもあります。さらに、木は吸収したCO2を炭素として内部に貯蔵するため、本物件のように多くの木材を使用することで、脱炭素社会の実現に貢献できます。

# ロサンゼルス郊外の成長エリアに立地

本事業地は、ロサンゼルス広域都市圏インランド・エンパイアに位置し、高い評価を受けている教育機関や有名企業のオフィスが集積する拠点からも近く、注目されています。2本の州間高速道路に近接しており、ロサンゼルス中心部へ車で約40分、オンタリオ国際空港へは約15分とアクセス抜群です。徒歩5分圏内にはMontclair Transit Centerがあり、バスや列車の交通手段にも恵まれています。さらに、全長約33kmのパシフィック・エレクトリック・トレイルの起点が隣接しており、ロードバイクやランニングなどアクティビティも楽しめます。徒歩圏内には大型商業施設のMontclair Placeがあり、快適な日常生活を送れます。魅力的な立地で、今後も沿岸部からの流入が見込まれ、新築アパートの供給が限られていることから住宅需要が見込めます。

# ESGへの取り組みを加速

本プロジェクトは、住友林業と芙蓉総合リースがESG配慮型不動産開発私募ファンドや森林ファンドを通じて関係を深めたことをきっかけに実現しました。米国での不動産事業拡大を目指す小田急電鉄も参画し、3社が共同で推進するプロジェクトの第2弾となります。

住友林業グループは、森林経営から木材建材の製造・流通、戸建住宅・中大規模木造建築の請負や不動産開発、木質バイオマス発電まで、「木」を軸とした事業をグローバルに展開しています。米国での集合住宅の着工戸数は全米で9位相当まで成長し、米国の戸建分譲住宅に次ぐ収益源として拡大を続けています。

芙蓉リースグループは、社会課題の解決と経済価値の同時実現により、企業グループとして持続的な成長を目指しています。本プロジェクトへの参画を通じて、豊かな社会の実現と持続的な成長に貢献していきます。

小田急グループは、環境や社会の持続性に配慮しながら、小田急沿線や事業を展開する地域で価値を創造することに取り組んでいます。小田急電鉄は不動産事業について、小田急沿線を中心とした取り組みに加えて、安定した経済成長が見込める米・豪において事業拡大を目指し、日系・現地パートナーとの共同事業に参画し、海外不動産事業に着手しています。本事業を機に米国での不動産業の情報収集、ノウハウ蓄積、ネットワーク構築をさらに進め、日本で培った駅や駅周辺での不動産事業のノウハウも活用し、海外においても「地域価値の向上」に取り組みます。

# 「Alexan Marlowe」の概要

# Trammell Crow Residential Company 概要

本社: 米テキサス州ダラス
代表: Ken Valach (CEO)
沿革: 70年以上の歴史を持つ不動産投資開発会社Crow Holdingsの傘下で、米国の集合住宅不動産会社として1977年に創業
事業概要: 不動産開発を手がけるデベロッパーで、特に経済が好調なエリアでの集合住宅開発を得意とする。創業以来、累計約26.5万戸の集合住宅を供給

# SFCアセットマネジメント概要

本社: 東京都千代田区大手町
代表: 吉澤 雄次郎（代表取締役）
設立: 2020年11月
事業概要: 住友林業グループ等が組成する投資ファンドに関する投資助言業務等

本プロジェクトは、環境負荷の低減と快適な居住空間を提供する、注目のプロジェクトです。今後の展開に注目していきましょう。