KADOKAWAグループの一員である株式会社GeeXPlusは、アニメ制作の新規事業「GeeXProductions」を始動しました。これは、米国で開催される北米最大のアニメイベント「Anime Expo 2025」にて発表されたもので、海外のインフルエンサーを活用したアニメコンテンツ制作の試みです。社長の栗本直彦氏が率いるこの会社は、そのユニークなアプローチで新たなアニメ市場の開拓を目指しています。その第一弾と位置付けた作品には、人気YouTuberのGiggukと『コードギアス 奪還のロゼ』で名を馳せた大橋誉志光監督が携わる短編アニメ『bâan-大人の彊界-』が含まれています。
GeeXPlusは、2019年に設立され、アニメ・ゲーム・マンガのジャンルで活躍する海外クリエイターのマネジメントを手がけてきました。国内外のコンテンツ市場を結ぶ架け橋として、アニメファンが増えている中で海外クリエイターの新たな可能性を見出し、本事業を立ち上げるに至りました。これにより、アニメ制作やプロデュースに取り組む海外クリエイターを支援し、その魅力を世界に発信していく計画です。
「GeeXProductions」は、現在進行中のアニメプロジェクトを3本発表しており、2025年8月にはGigguk提供の短編アニメ『bâan-大人の彊界-』が日本で先行上映される予定です。また、2025年11月にはDillon Gooによる1クールアニメ『Soul Mart』のパイロット版が公開される見通しです。いずれもYouTubeチャンネルで一般に公開することが計画されています。
Giggukが手がける『bâan-大人の彊界-』は、彼の文化的アイデンティティや故郷についての探索がテーマです。監督を務めるのは大橋誉志光氏で、音楽にはKevin Penkinが参加します。この作品では、異世界の国「ユーサニア」を舞台に、主人公たちが自らの居場所を見つける旅が描かれます。アニメファンだけでなく、多くの人々に感動をもたらすことが期待されています。
一方の『Soul Mart』は、Dillon Gooが原作・脚本・監督を担当し、エナジードリンクをきっかけに人生が変わる主人公の物語が展開されます。友情や裏切り、覚醒の要素が交差する短編として描かれ、視聴者を引き込む内容になることでしょう。これらのプロジェクトは、アニメ業界で新たな風を吹き込む大きな一歩といえます。
GeeXPlusの代表は、「オリジナルアニメIPの創出に取り組む意義を感じている」とコメントしています。同社は、インターネット上で強い影響力を持つクリエイターたちとのネットワークを構築し、クリエイティブなプロジェクトに深く関与することで、新しいアイデアを具現化していく方針です。
公式なYouTubeチャンネルで展開されるアニメの詳細や、さらに続くプロジェクトについては、GeeXPlusの公式HPやSNSで随時お知らせされる予定です。これからの動向에도注目が集まります。国内外のアニメファンやクリエイターたちの交流と共鳴が、新たなコンテンツの波を生み出すことでしょう。