ハプスブルク家コレクション
2025-05-27 17:47:23

オーストリアのハプスブルク家の歴史的コレクションが東京で公開

ニーダーエステライヒ州のハプスブルク家コレクション公開イベント



2025年5月17日、オーストリアのニーダーエステライヒ州が、その誇るハプスブルク家の帝室コレクションを東京で初めて公開しました。このプレスイベントはオーストリア大使館の主催の下、国内外のメディアが参加し、文化交流の新たな一歩を共に祝いました。イベントには、ニーダーエステライヒ州首相ヨハンナ・ミクル=ライトナー氏と文化局長アーミン・ラウセガー氏が登壇し、コレクションの概要や今後の巡回展について詳細に語りました。

目を引く展示物の数々



このイベントで特に注目されたのは、皇妃エリザベートの乗馬用帽子です。エリザベートはその生涯を通じて乗馬に情熱を注ぎ、特に1860年代から70年代には、ヨーロッパ屈指の女性騎手として知られていました。彼女の父が馬術の愛情を教え、その影響を受けたエリザベートは、厳格な宮廷生活の中でも自由を求めて逃避する手段として、乗馬を楽しんでいました。

彼女が着用した美しい乗馬服は、時代のファッションの変遷をも反映しており、ドレスが騎乗時に引っかかる危険性を軽減したことが伺えます。この帽子は、彼女の優雅さを象徴するアイテムとして、訪れた人々の目を引きました。

さらに展示されたのは、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世のモーニングガウン。このオックスフォードブルーのコートは、オーストリア=ハンガリー帝国の将軍たちの制服を模しており、彼が日常業務に従事する際に着用していたものです。この衣服は、厳しい教育を受けたフランツ・ヨーゼフの真摯な姿勢を感じさせる重要な歴史的資料です。

フランツ・フェルディナント大公の葉巻入れ



印象的なもう一つの展示物は、フランツ・フェルディナント大公の葉巻入れです。彼は皇位継承候補者として、複雑な背景を持っていた人物です。この革製の葉巻入れは、彼の狩猟や旅行の興味を示すアイテムであり、精巧に作られたこのケースには、伝統的な王族のモノグラムが刻まれています。

それに付随する悲劇的な歴史について、彼の結婚を巡るスキャンダルによって皇帝との関係が疎遠になったことや、サラエボでの暗殺事件が引き起こした大戦の発端なども、今回のイベントで多くの関心を寄せられていました。

日本での巡回展に向けて



ニーダーエステライヒ州首相は、「今後、日本国内の5カ所で開催予定の巡回展では、このハプスブルク家に関する貴重な資料を広く展示し、多くの方々に文化交流の重要性を感じていただけることを期待しています。」と述べ、今後の展望にも大きな期待を寄せています。

「我々のコレクションには、ハプスブルク家の日常生活を映し出す宝物が多数揃っています。特に、日本の皆様にはその美と歴史を直接体験していただける機会が待っています」と、アーミン・ラウセガー氏も語りました。

このハプスブルク家の帝室コレクションが日本に巡回することで、両国の文化交流が一層深まることが期待されます。2027年の展示開始が待ち遠しい限りです。


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会社情報

会社名
ニーダーエステライヒ州
住所
Landhausplatz 1, 3109 St. Pölten Austria
電話番号

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