オークネット、革新的な中古EVリースサービスを発表
株式会社オークネット(本社:東京都港区)は、東京センチュリー(本社:東京都千代田区)および三菱HCキャピタル(本社:東京都千代田区)と共同で、航続距離保証が付いた中古電気自動車(EV)のリースサービスをスタートすることに合意しました。この取り組みは、国内における資源の循環利用を目的とし、これまで未活用だった中古EVの新たな可能性を引き出すことを目指しています。
中古EVの現状と課題
日本の新車販売におけるEVのシェアは年々増加していますが、2023年時点でのシェアはわずか1.6%に過ぎません。特にリース業界においては、環境配慮のために新車EVリースを実施する企業が増えていますが、車種の少なさや高い利用料金が障壁となっています。
さらに、多くの中古EVが航続距離への不安から敬遠されているのが現状です。特にリチウムイオンバッテリーの劣化が懸念されており、これは中古EVの魅力を減じています。また、平均して新車登録から5〜7年の中古EVの約74%が海外へ輸出されているため、国内資源の循環が損なわれています。
新しいリースサービスの概要
オークネットは、こうした課題を克服すべく、東京センチュリーと三菱HCキャピタルと提携して航続距離保証付き中古EVリースサービスの開発を進めています。具体的には、以下のポイントが検討されています。
1. 航続距離保証:オークネットが保証する航続距離に基づき、中古EVを提供します。この保証は、リース開始時のバッテリー劣化度に応じて設定されます。
2. 契約期間中のサポート:リース契約期間中に保証された航続距離を走行できない場合は、契約解除や代替車両の提供が可能です。
3. 故障時の対応:リース期間中の故障についても、オークネットと提携各社の規定に従った保証が受けられます。
リパーパス製品流通プラットフォームの導入
また、サービス終了後の中古EVは、オークネットが買い取り、使用済みバッテリーを活用したリパーパス製品を作成する「Energy Loop Terminal」というプラットフォームを通じて活用されます。このプラットフォームは、使用済みバッテリーをリパーパス製品として流通させることを目的としています。
搭載されたバッテリーは、評価や診断後に買い手のニーズに応じてリパーパス製品として市場へ再投入される予定です。2024年8月には正式にリリースされる見込みです。この取り組みにより、EVバッテリーの価値を最大限に引き出し、持続可能な資源循環社会の実現に寄与することを目指します。
結論
オークネットは、リユースやリパーパスを通じてモノの利用期間を延長し、「価値あるモノ」を必要とする人々に届けることで、サーキュラーエコノミーの実現に努めています。これにより、家庭や企業の持続可能なライフスタイルを促進することが期待されます。この新たなリースサービスは、国内EV市場の活性化とともに、資源の循環利用を促進し、より環境に優しい社会を実現する一助となるでしょう。