AIBTRUST株式会社、医療情報流通システム開発に新規投資を実施
10月31日、AIBTRUST株式会社が大阪大学ベンチャーキャピタル株式会社(OUVC)から110百万円の新たな投資を受けました。この投資はOUVC2号投資事業有限責任組合を通じて実施され、AIBTRUSTの革新的な医療情報流通システムの開発を加速させるものです。
AIBTRUSTのビジョンと技術
AIBTRUSTは、個人の医療情報及び健康情報を管理し、プログラム医療機器(SaMD)の開発を支援するWEB3.0技術を活用したスマートコントラクトシステムの開発を手がけています。この新しいシステムでは、医療情報の所有者である患者が自身の情報をスマートフォンで管理し、その情報を企業に直接販売することが可能になります。これは、医療情報の流通が困難とされてきた日本国内において、特に重要な進展です。
日本における医療情報流通の課題
日本では、医療情報の流通が個人情報保護法などの厳しい規制により遅れており、これがSaMDの開発遅延の主な要因とされています。AIBTRUSTのシステムは、医療機関が管理する情報を患者が所有し、必要な時に適切に流通させることを可能にすることで、これらの課題を乗り越えようとしています。特に、DNA情報や画像データなど、従来取得が難しかった情報を流通させることで、患者は新たな経済的利益を得る可能性があります。
社会的意義と期待
AIBTRUSTが展開する事業は、医療情報の効率的な流通を実現するだけでなく、急病時にも患者情報を迅速に医療機関に提供できるという利点を持ちます。これは、患者の安全を守る上で非常に重要です。また、大阪大学医学部附属病院においても、AIBTRUSTの技術が活用されることで、医療データの流通に関する議論が深まることが期待されています。
投資の詳細と今後の展望
OUVCは今回の投資を通じて、AIBTRUSTが社会的課題の解決に向けたシステムを開発するための支援を強化する予定です。AIBTRUSTは調達した資金を基に、病院向けシステムの開発を加速させ、医療情報収集の基盤を築いていく考えです。このようなベンチャー企業の進展が、医療業界全体における革新を促進することが期待されます。
AIBTRUSTの基本情報
- - 設立: 2023年12月
- - 所在地: 東京都港区
- - 代表取締役: 森岡康一
- - 事業内容: 医療情報流通事業、スマートコントラクトシステム
- - URL: AIBTRUSTの公式サイト
OUVC2号ファンドの概要
OUVCのファンドは、106.5億円の規模を誇り、多数の国立大学の研究成果を活用したベンチャー企業への投資を推進しています。このような支援が、リーズナブルなソリューションを通して医学界の成長に寄与することが期待されています。AIBTRUSTの取り組みは、今後の医療業界において重要な役割を果たすことでしょう。