家庭で人気のメニュー、カレーライスの調理費用が昨年から大きく増加しています。2024年12月時点では、1食当たりのカレーライス物価が386円に達し、前年同月と比較して67円の上昇を記録しました。この9カ月間、物価は連続で過去最高値を更新し、特に肉や野菜の価格上昇が影響しています。
カレーライス物価指数は、調理に必要な材料や光熱費を基に算出された指標で、2020年の平均を基準にし、2024年12月には140.8となりました。これは、過去5年間で40%以上の上昇を示すもので、特に昨年からの値上がり幅は2015年以降で最大です。
この物価の変化を細かく見てみると、カレーの具材にかかる費用は全体の約半分を占め、肉と野菜の価格が大幅に上昇しています。具体的には、2024年12月のカレー具材費用は206円で、前年同月から8円の増加。円安の影響もあり、輸入牛肉の価格が上昇したことが主な要因です。また、ジャガイモやニンジン、タマネギといった野菜類も価格高騰しており、これらがカレーライスの物価上昇に寄与しています。
また、ごはんにかかる費用も151円となり、前年同月に比べて58円の増加が見られ、特に初めて150円を超えたことが注目されています。これに対して、調理にかかる水道や光熱費は依然として4円のままとなり、価格の変動は見られません。しかし、水道光熱費については長期的に上昇圧力が続いていると言われています。
2025年1月の予測を見ても、カレーライス物価は390円を超える見通しで、初めて400円台に達する可能性も出てきました。これは、野菜類の価格が平年を上回る見込みであり、特に輸入牛肉の高騰が続く為です。さらに、米の価格も当面は値下がりの可能性が低いとされており、しばらくは高値圏での推移が続くと考えられます。
このように、カレーライス物価は家庭の食卓に直接影響を与え続けており、物価高騰の波は今後も続くことが予想されています。家計への影響を考慮しつつ、工夫した食生活を楽しむことが求められそうです。