新たな時代の学びを創造する「21世紀アカデメイア」
多摩大学大学院の名誉教授である田坂広志氏が、学校法人Adachi学園が運営する「21世紀アカデメイア」の学長に就任しました。田坂氏は、東京大学を卒業し、工学博士号を持つ優れた学者であるだけでなく、米国バテル記念研究所や日本総合研究所での経験も持つ人材育成のスペシャリストです。また、全国7000名以上の経営者やリーダーが参加する田坂塾の塾長としても知られています。
田坂広志学長は就任にあたり、「21世紀アカデメイア」が目指すのは「大学も専門学校も超える新たな学びの場」であると述べています。彼は、急速に進化する第四次産業革命や人工知能革命が、求められる人材の能力を根本から変えると強調しました。これに伴い、従来の偏差値教育に基づく評価が崩れる未来が予想されます。
変革の時代に応じた人材の育成
田坂氏は、現在の教育機関の存在意義に疑問を唱えています。単に知識を教えたり、学位を与えるだけでは、これからの社会で生き抜く人材を育成するのは難しいというのが彼の見解です。一方で、専門技術を身につけることができる専門学校には新たな可能性があるとしています。これからは、専門分野だけでなく、さまざまな能力が求められる時代になります。
そのため、田坂氏は「21世紀アカデメイア」で、学生がこれらの能力を育むための新しい教育理念を掲げ、「5つのプロフェッショナル力」の育成を目指しています。このプログラムは、2023年4月に富士河口湖畔に設立された「ファイブ・スター・プロフェッショナル研究所(Institute for Five Stars Professional)」を中心に展開されます。これにより、学生たちは、実践的な体験を通じてこれらの能力を自然と身につけることが可能になります。
21世紀アカデメイアの「5つのプロフェッショナル力」
「21世紀アカデメイア」で重視される「5つのプロフェッショナル力」は以下の通りです。
1.
創造的コミュニケーション力:他者からの知恵を集めて新しいアイデアを生み出す能力。
2.
異業種クロスオーバー力:異なる業界の専門家と円滑に協働できる能力。
3.
創発的プロジェクト力:変化する状況に柔軟に対応しプロジェクトを進められる能力。
4.
戦略的イノベーション力:新たなビジネスを育成するための戦略思考力。
5.
異文化グローバリスト力:異国の文化を理解し、国際的な協力を実現する能力。
このような能力を育てるために、「21世紀アカデメイア」は、実践的なカリキュラムやワークショップを通じて、未来のリーダーを育成していく方針です。卒業生が企業や業界で活躍することを願い、それを実現するための基盤を築くことが目標です。
未来に向けた教育の一歩
田坂学長は「我が校を卒業する全ての学生にただの就職にとどまらず、活躍してもらうことが重要です」と語ります。今後、教育の在り方が根本から問われる中で、「21世紀アカデメイア」が果たす役割に期待が寄せられています。革新に満ちたこの新たな学びの場が、どのように未来を切り開いていくのか、注目したいです。
21世紀アカデメイアの公式サイト
詳細については、
21世紀アカデメイアの公式サイトをご覧ください。