陶芸の新星・西條茜の迫力のある個展開催
陶芸家にして現代美術家の西條茜が、2025年1月26日から3月30日まで、香川県の丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)にて初の美術館個展を開催します。この展覧会は、若手アーティストの作品が展示されることを目的として2022年に始まった公募展「MIMOCA EYE」の第一回大賞受賞者である西條の作品を紹介するものです。
西條茜の作品とは?
西條の作品は、有機的な造形美を追求し、陶を主な素材として扱っています。作品は観賞者に対し、身体意識を呼び起こすように仕掛けられています。特に彼女は陶磁器の内部に空洞があることに着目し、それを通じて身体と作品の共通点を見つけ出す努力をしています。近年の作品では、内臓など人体を意識させるデザインが多く見られ、息や声を吹き込むパフォーマンスを通じて、観客に身体の拡張感を感じさせる試みを行っています。
展覧会の目玉
本展では、陶芸作品に加え、息を吹き込む過程で制作された新たなガラス作品も披露され、身体とアートの境界を探求します。展示される作品はすべて新作で構成されており、シンプルながらその真価が問われるMIMOCAの空間で、観賞者に新たな視点を提供することでしょう。
ユニークなパフォーマンス
西條の作品には、パフォーマンスが組み込まれるのも特徴です。例えば、作品が焼成された後にパフォーマーたちが息を吹き込んだり、運搬することで、作品と人との間に新たなコミュニケーションが生まれます。会期中には、観客も参加できるパフォーマンスが用意されており、作品と観賞者との生きた交流が促されます。
MIMOCA EYEについて
MIMOCA EYEは、若手作家を支援し、新たな表現を促進するために設立されたプロジェクトです。美術館での個展経験がない作家が対象で、その名のとおり未来のアートの展開を見据えた企画です。西條はこのプロジェクトの第1回大賞受賞者として注目を集め、彼女の成長への期待が高まっています。
展覧会の関連プログラム
- - アーティスト・トーク: 1月26日、14時から西條が自身の作品について話します。無料で参加可能。
- - パフォーマンス: 2月1日・2日の各日、陶作品に関する生のパフォーマンスが行われ、観客とのインタラクションが楽しめます。
- - 親子でMIMOCAの日: 展覧会期間中、高校生以下の観覧者が同伴者と共に無料で入場できます。
- - ワークショップ: 2月15日・16日には西條の指導による陶作品の触れ合いを通じたワークショップも予定されており、多様な交流が期待されています。
出品作家プロフィール
西條茜(さいじょうあかね)は1989年生まれ。京都市立芸術大学大学院で陶磁器を専攻し、技術と独創性を兼ね備えた作家として、国内外の展覧会で注目されています。近年の作品は、土の温もりと物語性を併せ持ち、多くの観衆に感動を与えています。
展覧会概要
- - 展覧会名: 第1回MIMOCA EYE大賞受賞記念 西條茜展「ダブル・タッチ」
- - 会期: 2025年1月26日(日)〜3月30日(日)
- - 会場: 丸亀市猪熊弦一郎現代美術館 2階展示室B、1階エントランス
- - 観覧料: 一般950円、大学生650円(17歳以下は無料)
新しい視点と身体性の探求を持つ西條茜の作品を、ぜひこの機会にご覧ください。