全国の中高生が参加するアプリ開発コンテスト、その名も「第15回アプリ甲子園」が11月16日に開催され、多くの若きクリエイターたちがその腕を競いました。
この大会は、応募されたアプリを使ったプレゼンテーションの後、審査員らによって優れた作品が選出されるという形式で進行。最終的に「一般開発部門」の評価で優勝を勝ち取ったのは、高校2年生の宮崎航大さんによる「Paper CAD」。
「Paper CAD」は、従来は熟練技術を要していた建物の模型作成を、直感的かつ効率的に可能にする画期的なWeb CADアプリです。このアプリを使うことで、ユーザーは3Dで設計した建物を自動的に2D展開図に変換でき、初心者から経験者まで楽しめる内容となっています。模型制作が「苦しい試練」から「ワクワクする創造」へと変わるのです。
一方、AI開発部門では南大地さんの「Mathmosis」が優勝しました。タブレット上で利用できる数学学習アプリで、問題集を撮影し解答しながらAIに質問や採点を依頼できます。AIが学習者の苦手分野を分析し、自動で復習問題を作成するなどして、数学の攻略をサポートします。このアプリは生徒たちにAIと共に学ぶ楽しさを提供しており、数学に対する苦手意識を払拭しつつ、自力解決力を高めることを目指しています。
準優勝の作品も非常に注目に値します。「一般開発部門」では、吉田香音さんによる「わんにゃんマッチ」と、室山結子さんの「monoful」が評価されました。前者は、AI診断やAR技術を用いた保護犬猫マッチングアプリで、動物たちの新しい家族を見つけるサポートを行い、後者は日常の風景を特別な写真に変化させるカレンダー作成アプリです。
AI開発部門でも他の素晴らしい作品が登場しました。準優勝に輝いたのは、西島賢太朗さんと冨山翔太さんによる「InfoNode」です。このアプリは、ユーザーが選択したテーマに基づいて関連情報を整理し、知識を駆使した創造活動を促進します。
大会はさらに、協賛企業からの課題に取り組む「アイデア部門」も設けられ、独自性溢れたアイデアが集まりました。特に注目の作品として、セブンティーンアイスをテーマにした記念撮影を促進する「Memory with My Seventeen」や、ライフログをAIが記録・分析する「NeuRecorder」などが受賞しました。
本年度の「アプリ甲子園」では、例年にない高いレベルが随所に見られ、参加者たちの情熱やユニークな視点が反映された作品が多数誕生しました。このような大会を通じて、次世代のイノベーターたちが育成される環境が今後も広がることを期待しています。大会の模様はYouTubeでアーカイブとして残されていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください。
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