オタク文化の新たなトレンド!推し活によるグッズ消費動向を深掘り
近年、オタク文化が進化し、特に推し活と呼ばれる活動が注目を集めています。『推しペディア』の調査によれば、推し活層では過去数年で推しに関連するグッズの購入が増加しており、その背景にはさまざまな要素が絡んでいます。調査期間は2023年5月13日から14日、対象者は「推し活応援メディアOshicoco」をフォローしている人々であり、有効回答数は1,010件です。
高まり続けるグッズ代への意識
調査結果では、推し活層の約90%がコロナ前よりもグッズが高くなったと感じています。この高騰感は、世界的な物価上昇や人員不足による製造コストの上昇に起因しています。特に音楽メディアとしてのグッズ、つまりCDやアルバムが注目されています。これらの商品は、コロナ禍の影響でオンラインイベントなどに応募するための特典が付加されています。
このような変化により、今やCDやアルバムは「音源」を楽しむだけでなく、「推しとの接点を持つためのアイテム」として位置づけられるようになりました。これが音楽に対するファンの購買動機にも影響を与え、ただ音楽を聴くためではなく、特典を得るために購入する姿勢が見られます。このような庶民の価値観の変化が、明確な価格上昇に結びついていると言えます。
オンラインイベントの定着
コロナ禍でのイベント開催制限が背景にある中、オンラインイベントは新たな交流の場として定着しました。コンサートやリアルイベントの選択肢が増えた今、推し活層はチケットやイベント志望、グッズ購入など、さまざまな要素から優先順位を考えなければなりません。推し活層が「お金をかける価値がある」と感じるような仕掛けが、今後のマーケティングにおいて重要となります。
グッズ購入に関連する金銭的な投資
調査により、推し関連のグッズにかけた最高金額が明らかになりました。およそ半数が「3万円以上」を支払っていると回答し、その金額は今後も増加することが予測されます。前回のチケット金額調査では、5,000~15,000円が一般的とされる中、グッズ代の方が遥かに高いとの結果が出ました。「イベント応募」や「ランダムグッズ」への需要が特に高く、ファンが推しに会うために多くの金額を支払っていることが分かりました。
高価でも買う理由
推しのグッズ代が高くても購入する理由として、3つの観点が挙げられます。まずは「推しへの貢献」。多くのファンが、グッズ購入自体が応援の証として機能していると感じています。次に「自己の欲求」で、コレクションを揃えたり、他のファンとの差をつけるために購入する人が多数います。そして、「実用性やデザイン性」も重要です。日常生活で活用できるデザイン性の高いアイテムが求められ、推し活はファッションの一環としても存在しています。
これらの理由は一見異なるようでありながら、共通して「推しとの関係性を深めたい」という強い思いが根底にあります。高額な商品でも、それがファンにとって「価値のある行為」と捉えられることが、今後の推し活市場において重要な点となっていくでしょう。
この調査は株式会社Oshicocoの調査サービス『推しペディア』によって実施され、推し活活動の現状を鮮明に浮かび上がらせる重要なデータとなっています。その結果を通じて、今後の企業やブランド戦略に役立てられることが期待されています。