舞台『not only you but also me』で多様性と境界線を探る

舞台『not only you but also me』開幕

伊藤歌歩や谷藤海咲などの実力派が出演する舞台、ヒラタオフィスとTAACによる共同プロデュース『not only you but also me』が、2024年10月18日より劇場MOMOでスタートしました。本作は、現代の社会でよく語られる「多様性」というテーマに基づき、飛び降り自殺の巻き添え事故を背景にした物語です。この舞台は、境界線や責任の所在に対する様々な視点を掘り下げています。

作品の内容

物語は、ある高校の屋上から飛び降りた女子生徒と、その巻き添えを食らった別の女子生徒を描いています。事故の影響で2人は意識不明となり、家族や教師たちが責任を巡る激論を交わす中で、それぞれの視点から事故の真相に迫っていきます。この過程で観客は、「多様性」という言葉が空虚に響くこともある現代社会における真の境界線について考えさせられます。

作・演出を手掛けるタカイアキフミは、初めて演劇に真摯に向き合えたと語り、たくさんの感情が交錯するクリエイティブなプロセスを楽しんだと述べています。出発点となるこの作品を通して、観る人が自らの経験と照らし合わせ、共感を生んでくれることを願っているのです。

出演者のコメント

伊藤歌歩の思い

「長いようであっという間の1ヶ月でした。演じることで自分自身や他者との関わりを再考し、舞台が進化していく様子を楽しんでほしいです。」

谷藤海咲のメッセージ

「素晴らしい作品に参加できる喜びを感じています。この舞台が多くの方に届くことを願っています。」

川嶋由莉の振り返り

「普段は目を逸らしがちな事柄に向き合うことで、深く考える時間を得ました。この作品が来場者に何かを伝えてくれることを期待しています。」

このほかにも、多くのキャストが舞台への思いや信念をコメントしています。彼らすべてが、役を演じることを通じて得た経験や、制作において得たものが観客と共有されることを願っているのです。