製造業におけるレアアース調達の現状
株式会社Resilire(本社:東京都港区)が実施した調査は、製造業におけるレアアースとその関連素材の調達状況に焦点を当てています。調査は2026年6月に行われ、管理職や経営層400名を対象とし、その結果が業界における重大な課題を浮き彫りにしました。
調達困難素材の現状
調査結果によれば、レアアースを調達している企業の90%以上が何かしらの素材で入手困難を感じていると答えています。「特にない」という回答はわずか9.2%であり、大多数の企業が深刻な供給問題に直面していることが明らかです。
具体的に、ネオジムが最も入手困難とされ(74.2%)、次いでサマリウム(71.0%)、ガドリニウム(69.4%)、イットリウム(67.6%)、ジスプロシウム(62.1%)が続いています。2025年からの中国の輸出管理強化を背景に、この状況が一層深刻化していることが示されています。
充足率と必要量
求める調達量に対する充足率は平均67.9%と低迷しており、65.9%の企業が必要量の80%未満しか確保できていないとのことです。このデータからは、供給不足が経営にも継続的な影響を及ぼしていることが伺え、企業は今後、在庫管理や複数の調達ルートを確保する必要があるとされています。
生産への影響
レアアースやその関連素材の調達不安は、企業の生産活動にも顕著な影響を与えており、88.2%の企業が何らかの影響を経験したと報告しています。特に、納期遅延が40.5%、生産停止が17.5%となっており、これらの問題が今後の事業継続に対するリスクを高めています。
調達コストの上昇
調達コストは、この1年で平均22.3%上昇し、83.0%の企業がコストの上昇を経験しています。コストの上昇は、製造業の収益構造に深刻な影響を及ぼしていると考えられます。調査によると、「20〜29%上昇」と答えた企業が28.5%、30〜39%が12.5%と続き、高騰している状況です。
中国依存度の課題
また、中国からの調達依存度は平均61.0%にのぼり、61.7%の企業が調達量の半分以上を中国に依存していることが分かりました。特定国への依存が進むことで、調達の安定性が脅かされるリスクが高まっています。
企業は、依存度の高い素材については調達先を分散させるなど、リスクに備えた対策が求められています。
まとめ
当調査は、製造業におけるレアアース調達の現状と課題を明確に示しており、企業はこの危機的状況に対して戦略を見直す必要があります。サプライチェーンの強靭化を図るために、より積極的な対策が求められるでしょう。サプライチェーンリスク管理を行う株式会社Resilireは、今後も業界の動向を注視し、必要なサポートを提供していく所存です。