AIで店舗最適化へ
2025-11-26 14:10:25
ブレインパッドとカインズがAIで店舗商品構成を最適化に挑戦
ブレインパッドとカインズのAI活用提携
株式会社ブレインパッド(東京都港区)と、ホームセンターのカインズ(埼玉県本庄市)は、棚編成業務にAIを活用する新しい取り組みを始めることを発表しました。このプロジェクトは、「棚本数最適化AI」を用いて、店舗の商品カテゴリ構成を見直し、その効果を図るものです。早速、第一段階として机上検証を行い、売上向上が期待できる結果を導き出しました。
プロジェクトの目的
小売業界では、消費者のニーズが常に変化しています。これに迅速に対応するためには、棚割りや商品配置の最適化が不可欠ですが、従来の方法は運営担当者の知識や経験に頼る部分が多く、労力を要していました。そこで、カインズとブレインパッドは、AI技術を活用し、商品配置の高速化と精度向上を図ることを目指します。
初期モデルによる検証
最初のステップとして、約200店舗、1,000種類以上の商品に対する「棚本数最適化AI」の初期モデルを利用した机上検証が行われました。過去の売上データと店舗属性情報を基に、各店舗ごとの最適な商品本数を算出し、売上の向上が期待できるという結果が得られました。この結果は、カインズ社が以前より計画していた商品見直しの方向性とも合致しており、AIが提供する新たな視点の重要性を示しました。
さらなる展望
次のステップとして、PoC(概念実証)に進み、その後、モデル改善やシステム構築、実地検証を実施する予定です。これにより、来年度には全店舗での業務利用を開始することを目指しています。カインズの麻生憲弘部長は、AIを用いた棚本数の最適化によって店舗の売場効率が向上し、顧客満足度の向上にもつながると期待しています。
地域特性を考慮した最適化
この「棚本数最適化AI」は、単なるデータ分析にとどまらず、各店舗の立地や商圏に合わせた最適化を実現します。これにより、精度の高い商品構成が可能になります。AIが提案する推奨値は、従来の経験則とも調和していますが、新しい視点を提供しており、実店舗での検証を通じてその効果がどのように現れるかを見极めることが重要です。
最後に
小売業界においては、標準化と個店ごとの独自性の両立が求められます。ブレインパッドは、その取り組みがカインズ様の変革に資することを目指し、引き続きAI技術の活用を進めていく予定です。今後のプロジェクトが、データとAIの力で迅速なPDCAサイクルを実現し、ダイナミックな市場変化に対応できることを期待しています。
会社情報
- 会社名
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株式会社ブレインパッド
- 住所
- 電話番号
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