古野電気が新たな測位技術を実現
古野電気株式会社(本社:兵庫県西宮市)は、米国のスタートアップ企業Xona Space Systemsと連携し、次世代の低軌道(LEO)衛星による測位サービス「Pulsar」の実信号を受信したことを発表しました。この受信は、2026年6月に行われ、日本国内では初の試みです。
この技術は、近年社会インフラや通信システムがGPSをはじめとするGNSS(Global Navigation Satellite System)に強く依存していることに対する解決策として位置づけられています。特に、電波妨害(ジャミング)やスプーフィング(なりすまし)といったリスクが高まる中で、GNSSが機能しなくなった際に代替手段を確保する必要性が求められています。
古野電気はこれまで、GNSS受信機の信頼性向上に向けて多くの技術開発を行ってきました。今回の受信評価は、GNSSとは独立した測位・時刻源を確保するための重要な一歩となります。実際に行われた受信評価では、市販のGNSSアンテナと改修した市販GNSS受信機を用いて、Pulsarからの信号を安定して受信できることが確認されました。特に、スプーフィング信号の影響下においても、その強い信号品質が維持されていたことが報告されています。
GNSSへの依存を減らす技術の確立
GNSSに対する依存度を低減し、測位の安定性を高めるための基礎研究として、今回の受信成功は大変意義があります。これにより、社会インフラの運用をより安定的にするための選択肢が増えます。古野電気は、2026年2月にXona社とLEO PNTソリューション開発に向けた基本合意書を締結し、今回の成功は両社の協業が実際の技術検証段階へと進んだことを示しています。
Xona社とPulsarの未来
Xona Space Systemsは、センチメートル級の高精度測位を提供することを目指し、世界的に数十億台のデバイスに対し、より強力な信号や保護機能を提供することを目指しています。古野電気は、この技術を用いることで、現代社会が直面するノイズや障害からインフラを守るソリューションを提供することに努めています。
このように、古野電気のたゆまぬ努力によって、GNSSの信頼性を補完する新たな測位技術が形成され、社会インフラの信頼性向上に寄与しているのです。今後も、古野電気とXona社の協力によって新たな技術が生まれ続けることが期待されます。
まとめ
2026年に行われたPulsar信号の受信は、日本における測位技術の新たな時代の幕明けを示す出来事です。古野電気は、今後もLEO PNT技術のさらなる発展を目指し、社会インフラのセキュリティと信頼性の向上に貢献していくとしています。今回の成功は、GNSS依存からの脱却を図るための有力な一手であり、今後の進展が注目されます。