摂南大学・吉田智音選手が真の頂点に到達
2023年5月、インドネシアのバリで開催された「IFSCクライミングワールドカップ2025」において、摂南大学国際学部の吉田智音選手がリード種目で初優勝を果たしました。この快挙は、26回もの出場を重ね、全11回の決勝進出を経て辿り着いた栄光の瞬間です。吉田選手は、試合で見ることができる高い壁を克服し、自らの限界を打ち破り続けています。
快挙がもたらす喜びと感謝
吉田選手は、優勝の喜びについて「ようやく念願の優勝を実現しました。これまで積み重ねてきた努力が形になったことに、深い達成感を感じています」と涙を浮かべながら語りました。この大会では、フランスやスペインの選手たちを抑え、日本国内外に認知される選手としての地位を確立しました。
努力の先に見えた栄光
幼少期から冒険心を持ち続けてきた吉田選手は、6歳で初めてクライミングジムに足を運びました。その才能は瞬く間に開花し、2018年にはJOCオリンピックカップで優勝。その後も、16歳でリードジャパンカップを制覇し、2022年にはワールドカップ男子年間ランキングで7位に入賞するなど、着実に成績を収めてきました。
2023年には、摂南大学に進学し、国際学部でクライミングに専念。フランスの大会では3位に入賞し、その実力を全国に誇示しました。そして、今回の26回目のワールドカップ出場にして、ついに最高の結果を得たのです。
競技への特化と体重管理
今シーズン、吉田選手はリード種目に専念する道を選びました。徹底した体重管理や、適切な栄養アプローチを取り入れることで、自己最高のコンディションを整えました。これまでの経験を元に研究した結果、今期は自らの身体に最適な状態を見つけました。
また、海外での修行を通じて技術向上を意識し、オーストリアでの練習経験も大きく役立ったとのこと。彼女は、挑戦を恐れず、努力の方向性を探り続けてきたことで、今の地位まで上り詰めました。
摂南大学での挑戦
吉田選手が摂南大学を選んだ理由は、スポーツクライミング部の新設と、専用のクライミングウォールの整備が進んでいたからです。「大学での四年間で結果を出し、プロになる」という目標を掲げ入学しました。2024年春には、キャンパス内に高度12.5メートル、幅9.5メートルのクライミングウォールが完成予定で、練習環境も大幅に向上します。
吉田選手は、この貴重な環境を活かして学業と両立しながらも、クライミングに対する情熱を絶やすことなく挑み続けていくと語りました。
今後の展望
次の目標は「世界選手権での優勝」とのこと。吉田選手は「年齢に関係なく、努力を続けることで必ず成長できる」と言い、自身の成長と改善点を見据えています。「SNSを通じて多くの人々に感謝し、一緒に成長していけたら嬉しいです」と続けました。
今後とも、吉田智音選手の活躍を見守りたいと思います。彼女の姿勢が、多くの次世代の選手たちに希望と勇気を与えることを期待しています。