東京博善が新たに導入する「夕刻葬」
2025年12月、東京博善株式会社が新しい葬儀スタイルとして「夕刻葬」を試験的に実施することが発表された。この新しいスタイルは、家族や参列者の多様なニーズに応えるために設けられたもので、今後の葬儀の在り方に影響を与える可能性を秘めている。
新たな葬儀の形「夕刻葬」
「夕刻葬」は、従来の日中の火葬場および葬儀式場の利用に加え、夕刻の時間帯に葬儀を行える新たなサービスだ。これまで通夜を行わずに告別式と火葬を1日で行う「1日葬」のニーズが高まっている中で、夕刻の特別な時間帯を利用することで、より多くの人々が参列できる環境を提供する。
この新しいスタイルの導入背景には、近年の家族葬の増加がある。家族葬では通夜を省略し、告別式と火葬を1日で行うことが一般的となっているため、これに合わせた便利なサービスが求められている。特に、日中に参列できない方々からの声を受け、夕刻以降での利用が期待される中で「夕刻葬」が誕生した。
夕刻葬の流れと特徴
「夕刻葬」の具体的な流れは、以下のように予定されている。
- - 18時から告別式:参列者が集まり、感謝の意を表す告別式が行われる。
- - 19時から火葬:告別式後、火葬が行われる。火葬中には「精進落とし」として、参列者が食事を取ることも可能だ。
- - 20時から収骨:火葬が終わった後、遺族が遺骨を収める。
- - 20時30分に収骨終了、21時退館:すべての儀式が終了したら、退館となる。
このような時間配分によって、従来の葬儀とは異なり、よりフレキシブルな対応が可能となる。
今後の展望と火葬炉稼働率向上の見込
東京博善は、2026年2月から都有の6つの斎場(町屋、落合、代々幡、桐ヶ谷、堀ノ内、四ツ木)で本格的に「夕刻葬」を導入する予定も発表されている。これにより、特に冬季の死亡者数増加に対応する火葬炉の稼働率が向上する見込みがある。
また、2025年8月以降、各斎場の火葬空き情報が公開される予定で、参列者は時間帯ごとの稼働状況を把握することができる。「夕刻葬」に対する需要が高まる中、この新しい取り組みは幅広い層のニーズに応えるものとなっていく。環境の変化とともに進化する葬儀のスタイルに、今後も注目が集まるだろう。
お問い合わせ先
「夕刻葬」についての詳細は、各葬儀社にお問い合わせの上、お申し込みを行うこととなる。興味のある方は、早めの情報収集をお勧めします。
この新しい「夕刻葬」は、東京博善が提供する一歩先行くサービスとして、多様化する葬儀のニーズにしっかりと応えていくものと期待されている。