バイオLNG燃料運航開始
2025-03-19 12:06:57

バイオLNG燃料を活用した自動車船が運航を開始—環境に優しい新しい海運の形

環境に優しい船舶運航の新時代



商船三井が運航する自動車船「CELESTE ACE」が、バイオLNG燃料を利用した運航を開始しました。この船は、国際海運という広い舞台で初めてバイオLNGを使用する邦船社の外航船であり、その背景には持続可能な海運の実現に向けた大きな意義があると言えます。

2023年3月16日、CELESTE ACEはベルギーのゼーブルージュ港にて、オランダのタイタン社から約500トンのバイオLNG燃料を供給されました。このバイオLNG燃料は、製造から消費に至るライフサイクル全体で炭素強度がゼロ以下であり、EUのISCC-EU認証を取得しています。この認証は、持続可能性が高く、温室効果ガス排出削減の基準を満たすことを示すものです。

バイオLNG燃料の特性と効果



バイオLNG、または液化バイオメタン(LBM)は、主に有機廃棄物を原料とし、カーボンニュートラルな特性を有します。具体的には、植物が成長過程で大気中の二酸化炭素を吸収し、燃焼時にCO2を排出するため、環境に与える影響は最小限に抑えられます。加えて、従来の燃料油に比べてCO2排出量を約25%削減する効果も期待されています。

運航に関しては、CELESTE ACEは従来のLNG供給チェーンを活用することで、バイオLNGを効率的に使用できるメリットがあります。つまり、既存のインフラを利用しながらクリーンな燃料を導入することができるため、船舶運航における脱炭素化に向けた逆転のチャンスを提供します。

脱炭素化への重要な一歩



国際海運業界は、気候変動対策として脱炭素化が求められる中、タイタン社の代替燃料セクターディレクターであるカスパー・ゴーレン氏は、「今回のバイオLNG燃料の供給は、国際海運の脱炭素化に向けた液化バイオメタンの重要性を再確認させるものだ」と強調します。商船三井の燃料GX事業部長である漆谷氏も、同社の2050年までにネットゼロ・エミッション達成に向けた取り組みを進める中で、バイオLNGの導入による海運業界のクリーン燃料への移行を期待しています。

今後の展望



商船三井は、経営計画「BLUE ACTION 2035」のもとで、環境に配慮したクリーン燃料の利用を拡大し、2050年のネットゼロ・エミッションの実現を目指しています。今回のバイオLNGの導入は、その重要な一歩となります。将来的には、アンモニアや水素燃料も検討しており、市場のニーズに応じた持続可能なアプローチを進めていく意向です。

このように、CELESTE ACEによるバイオLNG燃料の運航開始は、持続可能な海運の未来に向けた重要な実績を示しており、今後の海運業界における環境負荷低減への取り組みが期待されます。


画像1

会社情報

会社名
株式会社商船三井
住所
東京都港区虎ノ門2-1-1 商船三井ビル
電話番号

関連リンク

サードペディア百科事典: 東京都 港区 商船三井 バイオLNG CELESTE ACE

Wiki3: 東京都 港区 商船三井 バイオLNG CELESTE ACE

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。