光世証券が発表した「KICSクラウド」とは
2023年、光世証券は新しい基幹業務システム「KICSクラウド」の提供を開始しました。このシステムは、証券業界のデジタル変革(DX)の潮流に乗り、業務改善やコスト削減を求める証券会社のニーズに応えています。具体的には、273社の証券会社が新要件に対応し、業務効率を向上させることを狙いとしています。
KICSクラウドの開発背景
光世証券は1961年の創業以来、大阪取引所における全てのデリバティブ商品を取り扱ってきた経験を生かし、長年にわたり多くの業務ノウハウを蓄積してきました。その経験を基に、今回の「KICSクラウド」は、クラウド基盤にて迅速な導入と低コストでの運用を実現しました。
このシステムは、特に新商品や新制度への迅速な対応、外部システムとの連携、そして、トータルコストの削減に強みを持っています。特に、証券業務を展開する新規事業者にとっては、システムの立ち上げが容易になり、国内市場への参入が加速すると期待されています。
ターゲットユーザー
KICSクラウドが支持するのは、取り扱い金融商品を増やしたい証券会社や、自社独自のシステムを求める事業者です。また、マニュアル作業やExcelを多く使っている業務のシステム化を目指す企業、法制度の遵守を求める新規参入企業も視野に入っています。顧客とのインターフェース改善を狙ったLINE対応など、時代に即したニーズにも応えます。
KICSクラウドの特徴
「KICSクラウド」の最大の特徴は、オーダーメイドに対応できる柔軟性と、ほぼ全ての金融商品に対応可能な点です。特に、以下の機能が充実しています。
- - オール・イン・ワンでの機能提供: 必要に応じて部分的な機能だけの利用も可能。
- - 迅速な制度・新商品の対応: 自社でのシステム対応業務を最小限に抑え、集中して証券業務に対応。
- - 初期投資やランニングコストの削減: 他の選択肢と比べて圧倒的なコスト削減が見込まれます。
- - 高信頼性のシステム: IBMのPower Systemsを基盤とすることで、高可用性を実現。
- - API連携: 顧客インターフェースやクラウドストレージとの連携により、業務のDX推進が可能です。
光世証券の今後の展望
光世証券は、KICSクラウドの導入によってクライアントの証券業務改革を支援し、デジタル変革を加速することを目指しています。多くの企業がそれぞれのニーズに応じたシステムの柔軟性を実感し、競争力を維持、向上していくでしょう。
光世証券と提携することにより、証券業務において大きなコスト削減を実現し、デジタルトランスフォーメーションを推進する先駆者となることが期待されています。今後の動向に注目です。