建設現場の入退場管理アプリ『顔レコ』の登場
建設業界では、人的リソースの不足が大きな課題となっています。その課題を解決するために、株式会社リバスタが新たに開発したスマートフォン用アプリ『顔レコ』が注目を浴びています。このアプリは、建設現場において施工管理をより効率的に行うためのツールとして、今後の業務の省力化を促進します。
プロジェクトの背景
近年、建設業界では担い手不足が深刻化しています。そのため、省人化が求められる中、従来の入退場管理方法では業務に多大な時間と労力がかかっていました。このような課題を踏まえ、リバスタでは2022年に iPad を用いた入退場管理アプリをリリースし、好評を得ていました。さらに、小規模工事や複数の立ち入り場所においても通用するシステム構築の必要があり、スマートフォンを使ったアプローチが考案されました。
アプリ『顔レコ』の機能と特長
この新しいアプリは、スマートフォンで顔認証による入退場管理を実現し、職長や技能者が自らのデバイスから入場記録を行えるようにしています。これにより、据え置き型の機器が必要なく、従来の管理スタイルを大きく変える内容となっています。
主要機能の概略
- - 顔認証の簡易化: 元請会社が発行するQRコードを読み取るだけで、簡単に顔認証が行われ、入退場記録が自動的に反映されます。
- - エリア設定機能: 現場ごとに顔認証が可能なエリアを設定することで、入退場の状況をリアルタイムで把握することが可能です。
- - 多様な施工体制への対応: 同一現場で複数回の施工体制に招待されている技能者は、入場時にどの施工体制で入るかを選択でき、それに基づく入退場実績が記録されます。
このアプリは、パナソニック コネクトの先進的な顔認証クラウドサービスを活用しており、その精度は世界最高水準と評価されています。特に、NIST (米国国立標準技術研究所)による評価では、正面顔データの検索精度で世界トップの評価を獲得しています。
今後の展望
2024年に向けて、国土交通省は「建設キャリアアップシステムの利用拡大に向けた方針」を発表し、CCUS(建設キャリアアップシステム)への連携が強化される予定です。このアプリを通じて、入退場の記録が直接CCUSに自動で連携されるため、専門技術者の適切な評価や処遇がより容易になります。
会社情報
リバスタは、さまざまな建設業界のニーズに応えるために、ITを用いた問題解決を行っています。今後も建設現場の施工管理をサポートする各種サービスを通じて、生産性の向上を図るとともに、持続可能な社会の実現に寄与していく予定です。具体的には、電子マニフェストサービス「e-reverse.com」や、建設工程のクラウドサービス「Buildee」などが広く利用されています。
リバスタのサービスは、今後も多くの建設現場の効率化を推進し、業界全体の改革に繋がることが期待されています。これからの展開に注目が集まります。