次世代金融を支える新技術「TMAM AI」
株式会社ナウキャストは、東京海上アセットマネジメントの社員向けに特化した生成AIアプリケーション「TMAM AI」を開発しました。この新しいアプリケーションは、資産運用における業務効率を大幅に向上させることを目指しています。ナウキャストは、次世代金融インフラを提供し、組込型金融を実現するために活動しているFinatextグループの一員です。
開発経緯と背景
金融業界では、顧客と向き合うチャットボットやデータ分析ツールとして生成AIが急速に普及しています。トレンドに敏感な東京海上アセットマネジメントも、長時間かかる投資分析や企業調査を効率化するために専用の生成AIアプリケーションが必要とされていました。ナウキャストは、これに応える形で、独自の生成AI環境を閉域網上に構築しました。この環境は、厳格なセキュリティ基準を満たしつつ、カスタマイズ性を高めており、年間で10,000時間以上の業務効率化が見込まれています。
「TMAM AI」の特長
【概要】
「TMAM AI」は、東京海上アセットマネジメントの社員専用に設計された生成AIアプリケーションです。このアプリケーションには、Anthropic社のClaudeシリーズなど、複数の生成AIサービスが統合されています。このAI環境は、東京海上アセットマネジメントのAWSインフラを利用し、閉域網で安全にアクセスできるようになっています。さらに、ユーザーインターフェースや機能は多岐にわたりカスタマイズ可能です。
【搭載機能】
最初のリリースには、データ分析、ファイルアップロード、プロンプトライブラリなどの基本機能が搭載されており、今後さらなる独自機能の追加も計画されています。
【導入状況】
2025年の1月に開発が始まり、同年の4月に全400名の社員へ展開を完了しました。サービス開始から1ヶ月後には、約70%の社員がこのアプリを利用するまでに至っています。
【期待される効果】
「TMAM AI」の導入により、文書作成や情報整理といった業務が効率化されることで、年間10,000時間以上の作業時間が削減される見込みです。
今後の展望
ナウキャストは今後も生成AIの利用を拡充し、資産運用業務の特有の課題を解決するための機能を追加していく考えです。また、データ基盤整備や社内データの活用においても、同社独自のノウハウを活かしたソリューションを提案していく予定です。AIとデータを駆使することで、東京海上アセットマネジメントのデジタルトランスフォーメーション(DX)推進に貢献することを目指しています。
ナウキャストの役割
ナウキャストは生成AIを用いたソリューションを多様に展開しており、カスタマイズ性に富んだユーザー環境を構築しています。このような先進的な取り組みは、同社が有するビッグデータ解析の技術や、金融業界における豊富な経験から生まれています。今後も、真のビジネスニーズに合致した生成AI環境を提供し、企業の業務効率を高めたいと考えています。