株式会社ピュールが九州大学と共同研究を実施
福岡県糸島市に拠点を置く化粧品OEM・ODMメーカー、株式会社ピュールは、九州大学大学院農学研究院との共同研究により、独自のオリジナル精油が持つ機能性を明らかにしました。特に、安眠作用や抗酸化、肌荒れ防止といった効果で知られるメラトニンの生産を促進する機能を確認したことが注目されています。
共同研究の背景と目的
本研究は2024年9月から12月にかけて実施され、香りが肌や心に与える効果に焦点を当てています。ピュールは自社の理念「Effective Clean Beauty」に基づき、天然成分と無添加にこだわった製品開発を行っており、これまでもオリジナルの精油をスキンケア製品に取り入れてきました。香りの持つリラックス効果は広く知られていますが、化粧品においてもその重要性は増しています。そこでピュールは、香りが持つ機能性に着目し研究を行うことにしました。
メラトニンとその役割
メラトニンは「睡眠ホルモン」とも呼ばれ、体内時計に深く関わるホルモンです。リラックス効果に加え、抗酸化作用や抗炎症作用があることが報告されています。このホルモンは、アミノ酸のトリプトファンから生合成され、特にAA-NATという酵素がその生成において重要な役割を果たします。研究チームでは、ピュールが独自にブレンドした精油がこのAA-NATの遺伝子発現に与える影響を調査しました。
研究結果
結果として、オリジナル精油A(ハーバルウッディの香り)、精油B(フレッシュハーバルの香り)、精油C(ハーバルシトラスの香り)のいずれも、AA-NAT遺伝子の発現を亢進させる傾向が見られました。この結果から、これらの精油によってメラトニンの産生が促進され、安眠、抗酸化、さらには肌荒れ防止の効果が期待できることが示されました。
今後の展望
この研究によって、オリジナル精油がメラトニンの生産を促進する可能性が明らかとなり、これにより安眠やスキンケア効果が期待されることが分かりました。今後、ピュールはこれらの研究成果を活かし、より多様なお客様のニーズに応えるスキンケア商品の開発を進めていく方針です。また、美容や健康の維持・向上を目指す香りの機能性に関する研究もさらに広げ、様々な製品への応用を模索していく予定です。
まとめ
ピュールが九州大学と共同で進めた研究は、香りの機能性に関する重要な発見をもたらしました。特に、メラトニンに関連する機能の解明は、今後のスキンケアや美容業界における新たな可能性を提供するものとなるでしょう。未来の製品開発に期待が高まります。