田中貴金属工業、インドで開催される国際半導体展示会に初出展

2025年9月、インド・ニューデリーで開催される国際的な半導体展示会「SEMICON India 2025」に、田中貴金属工業が初めて出展することが決定しました。このイベントは、半導体産業における最大の国際展示会であり、田中貴金属の最新技術と製品を世界に向けて発信する貴重な機会です。出展ブースは469番で、同社は次世代半導体材料やパワーデバイス、循環型経済への貢献を目指す貴金属リサイクルの枠組みを展示します。

田中貴金属工業は、1944年に設立され、長年にわたり貴金属の調達・製造・リサイクルを手掛けてきた企業で、市場での信頼性と技術力の向上を追求しています。特に、2019年にはインド市場の拠点として「田中貴金属（インド）株式会社」を設立。これにより、急速に成長するインドの半導体業界におけるニーズに応える体制を整えています。

展示会では、ボンディングワイヤや銀のシンタリングペースト、スパッタリングターゲットなど、多種多様な製品が紹介される予定です。ボンディングワイヤは、金や銀、銅、アルミニウムのバリエーションを用意し、それぞれの用途に応じた性能を持ち、電気接続の基盤を支えます。

また、特に注目されるのは、パワーデバイスに対応する銀シンタリングペーストです。これは半導体チップの結合に際して高い熱伝導性と信頼性を備えた製品で、次世代半導体市場でも重要な役割を果たします。その他にも、高純度のスパッタリングターゲットは、半導体製造やハードディスクドライブにおいて不可欠な材料です。

田中貴金属は、貴金属リサイクルの分野でも独自の技術を持っており、調達から加工、販売、リサイクルまでの工程をワンストップで提供しています。これにより、環境に配慮した持続可能な産業を支援し、循環型経済の実現にも寄与しています。

同社は、今後も半導体産業の持続可能な発展をサポートする長期的なパートナーとしての位置を確立することに注力します。2025年9月のSEMICON India 2025での具体的な製品紹介や技術発表が待ち遠しいですね。