生成AIの無償提供が続く2025年度
特定非営利活動法人「みんなのコード」が、全国の小中高等学校に向けて「みんなで生成AIコース」を2025年度も無償で提供することを発表しました。このプロジェクトは、株式会社セールスフォース・ジャパンからの支援を受けており、教育現場における生成AIの適切な利用を促進しています。
生成AIコースの利用実績
2023年12月から開始されたこのコースは、多くの学校で活用され、2024年11月24日には累計メッセージ数が100万件を超えました。特に小学校では、1人あたりのプロンプト数が平均109.91回と中学・高校を上回っており、子どもたちにとっての利用が広がっていることが伺えます。
- - 累計利用者数: 36,422名
- - 累計メッセージ数: 128万件
この結果は、教育現場における生成AIの活用が、児童・生徒に新たな学びの形式をもたらしている証です。特に教師からは、「生徒の発想を広げる助けになった」という声や、普段発言しない生徒がグループワークに参加できるようになったとの意見も寄せられています。
学びを深める声
生徒たちの声も興味深いものがあります。一部の中学生は、「AIを学ぶことで、実際に使うことの難しさを理解できた」と述べ、特に小学校の6年生は最初の印象が悪かったとしつつも、「便利だと思ったが、正しい使い方を学ぶ必要がある」と感想を残しています。これらの声は、生成AIを通じた学びが進む中で重要な視点を提供してくれます。
2025年度の無償提供内容
2025年度の「みんなで生成AIコース」は、無償で受けられる期間が2026年3月31日までとなっています。このプロジェクトでは、生成AIの基礎から実践的な授業の事例までを学べるオンデマンド動画が提供されます。
利用対象
- - 小学校
- - 中学校
- - 高等学校
- - 特別支援学校など
申込み方法
参加希望の学校は、専用フォームから申込みを行い、「みんなで生成AIコース」のアカウントを発行する流れとなっています。申込内容は審査され、準備が整い次第、メールでの案内が行われます。
教育現場の未来を見据えて
教育界における情報技術の進化は目覚ましく、特に生成AIはその一環として注目されています。この新たな技術を授業に生かすことで、生徒たちの創造力をさらに高めていくことが期待されています。みんなのコードの代表である利根川裕太氏は、非常に重要な使命の一つとして教育の地域格差をなくすことを挙げています。「みんなで生成AIコース」が全国どの地域でも平等に利用できることを目指して、引き続き努力していく意向を示しています。
関係者のコメント
株式会社セールスフォース・ジャパンの遠藤理恵氏は、教育に対する社会貢献モデル「1-1-1モデル」に基づき、高品質な教育を全ての人に提供することを目指しています。生成AIが教育の現場で信頼性高く利用されるよう支援を続ける意向を表明しています。
このように、「みんなで生成AIコース」は、テクノロジーが進化する現代において、教育現場に必要な変化をもたらす取り組みとして、今後の発展が期待されます。