夏の暑さを快適に乗り切るための抗菌マスクが登場

暑さからの解放を約束するマスク

2020年7月、精密刃型を手がける高橋型精株式会社は、マスク嫌いの社長の思いつきから「息苦しくない抗菌マスク」と「話しやすい抗菌マスク」を発売しました。この製品は、特に暑い夏に外出する人々のためにデザインされており、快適な使用感を求める声に応えるべく開発されました。

マスクの開発背景

同社は1943年に創業し、光学フィルムなどを刃物で切断する精密刃型の製造に特化しています。2019年には、癌の検査用に使用される「楽流カップ」を開発し、北米へ販路を拡大しました。2020年には、新型コロナウイルスの影響でマスクが不足している状況に対処するため、「楽流カップ」の技術を応用したマスクを開発しました。このマスクは山形市に寄贈されるとともに、販売を開始するや否や、特に営業職や教員など、声を使う人に広く受け入れられています。

夏場のマスク問題

しかし、夏の暑さによる不快感が着用者の間で指摘されるようになりました。2020年8月6日に行われた調査では、山形市内で約4～5割の歩行者がマスクを着けていないことが確認され、特に外回りをする営業職の人々が不快に感じていることが分かりました。このような声に刺激され、社長は「暑くても快適に使用できるマスク」を急務として開発することを決意しました。

特徴的な設計

「息苦しくない抗菌マスク」は、特許出願中のトリプルオーバーラップ加工を採用し、口元に余裕を持たせつつ通気性を良くした不織布を使用しています。このマスクは、口元の空間を確保し、圧迫感を軽減する設計になっており、ユーザーからは「本当に話しやすい」と好評です。また、抗菌加工を施すことで、細菌の繁殖を抑え、不快な臭いを防ぎます。