ヘラルボニーが贈る新感覚の謎解きイベント、札幌芸術の森で開催

謎解きイベント「招かれざる客～消えた彫刻の行方～」の開催について

株式会社ヘラルボニーが新たな試みとして、2025年4月29日から札幌芸術の森野外美術館において、体験型謎解きイベント「招かれざる客～消えた彫刻の行方～」を開催します。このイベントは、障害の有無に関わらず多くの人々が楽しめるように設計されているのが大きな特徴です。障害者やベビーカーを利用する方、さらには視覚障害を持つ方々にも利用しやすいソリューションが盛り込まれています。

イベントの背景

札幌芸術の森は、自然豊かな環境の中に74点もの彫刻作品が点在しており、その魅力を来場者に楽しんでもらうために、過去にも謎解きコンテンツが提供されてきました。しかし、多くの来館者が十分に楽しめていないとの声があり、ヘラルボニーはその課題に対して新しい謎解きプログラムの開発に取り組みました。特に視覚障害者や車いす利用者、日本語を母国語としない外国人観光客など、多様なニーズを考慮し、よりインクルーシブな内容に進化しています。

体験内容

今回の謎解きでは、イラストやマーク、数字、音声といった様々な要素を取り入れ、五感を使った新しい方法で謎を解く体験ができます。利用者は、聴覚や触覚を駆使して作品に触れたり、音を聞いたりしながら楽しむことができます。また、製作段階では障害当事者からのフィードバックをもとに改良を重ねることで、楽しさとアクセシビリティを両立させました。

参加者の意見

イベント実施にあたって、テストプレイを行った際には、視覚障害者が盲導犬と共に参加し、彫刻に触れる中で感覚を楽しむ様子が見受けられました。また、最新の電動車椅子を使用して楽しむ参加者の姿も印象的でした。このように、さまざまな人が共に楽しむことのできる環境が整えられています。

謎解きのストーリー

「招かれざる客」の設定には、やまなみ工房の作家、山際正己氏の彫刻「正己地蔵」が登場します。この彫刻に隠された手がかりを元に、参加者は消えた彫刻の行方を追いかけるというミッションが与えられます。ある夜、野外美術館内で光に包まれた彫刻が忽然と消え、その後現れた謎の彫刻が他の作品たちと交流を持つ様子が描かれています。