ノバキッド、Lingumiの買収を発表
2024年9月17日、EdTech企業ノバキッドが英国のEFLアプリLingumiを買収しました。ノバキッドは、これまで4歳から17歳の子ども向けに英語学習を提供する企業として急成長を遂げており、Lingumiの買収はその事業拡大の一環です。Lingumiは2歳から6歳の子ども向けにAIを活用した英語のインタラクティブレッスンを提供しており、特にアジアでは人気を博しています。買収により数十万人のユーザーがノバキッドに加わる見込みです。
事業買収の背景
ノバキッドは2017年に設立され、革新的な英会話カリキュラムと研修を受けた講師によるオンラインレッスンを提供しています。その成功により、Owl VenturesやGoodwater Capitalからの投資を受け、3,500万ドルのシリーズB資金調達に成功、一気に成長しました。現時点で50カ国以上に7万人以上のアクティブユーザーを持つノバキッドにとって、Lingumiの買収は理想的な戦略的決定といえるでしょう。
一方のLingumiも2016年に設立され、AIを活用した英語教育を展開してきました。同社は200万人以上のユーザーを抱え、有料顧客の70%が長期間レッスンを続けています。Lingumiの効率的な学習モデルは、ノバキッドにとっても大きな資産となるでしょう。
CEOのコメント
ノバキッドのCEOマックス・アザロウ氏は、Lingumiの買収によって新しい学習環境が実現することを期待しています。「AIを駆使したツールや自主学習型アプリ、ネイティブ講師とのオンラインレッスンの融合により、年齢に応じた学習体験を提供できる」と述べています。
また、LingumiのCEOトビー・マザー氏も「この統合により、全ての年齢層と能力の学習者にアクセス可能な教育リソースを提供できるようになる」とコメントしています。両者は新たな学習機会の拡大を目指す姿勢を見せています。
今後の展開
Lingumiのチームはノバキッドに加わり、サービスの継続に努めます。2025年初頭には、Lingumiの技術を活用した自主学習型製品がノバキッドユーザーに提供される計画です。この結果、月額100ドル以上かかるマンツーマンレッスンの代替として、手の届く学習環境が実現します。
Dmitry Malin COOは、「AIチューターを用いた自主学習は一般化し、人間講師とのコミュニケーションの利点が組み合わさることで、教育現場に変革をもたらす」と述べています。また、Lingumiの技術によって新しいフリーミアムアプリの開発も見込まれ、より多くの子どもたちに質の高い学習体験を提供する方針です。
まとめ
ノバキッドによるLingumiの買収は、世界中の学習者に質の高い教育をより手に入れやすくする試みです。EdTechエコシステムにおいて、新たな教育モデルを構築するための重要な一歩となるでしょう。コロナ禍の影響を受けた教育市場において、双方のシナジー効果が期待されます。各社の取り組みにより、今後も多くの子どもたちが楽しく効率的に英語を学習できる環境が整うことを期待しています。