うつ病経験者が語る仕事のイライラ
株式会社manabyが実施した226名における「仕事でイライラしたこと」に関するアンケート調査の結果、うつ病経験者が直面する職場でのストレスが明らかになりました。調査では、イライラの原因や反応について具体的なエピソードを収集しました。
調査の背景
本調査は、障害を持つ方々の就業環境における課題を明らかにすることで、企業担当者の理解を深める目的で行われました。調査結果によると、驚くべきは96.9%が「仕事でイライラしたことがある」と回答した点です。特に多くの方が、上司や同僚からの理不尽な行動や、仕事でのトラブル、自己への苛立ちを挙げています。
イライラを引き起こす主な要因
最も多いイライラの原因は以下の通りです:
1.
上司や同僚、取引先からの理不尽な言動や対応 (32.3%)
2.
仕事でのトラブル (10.2%)
3.
自分自身による自責 (10.2%)
4.
働き方の問題 (9.3%)
これらの統計からも分かるように、職場環境や人間関係がメンタルにどれほど影響を与えているかが浮き彫りになっています。
理不尽な言動に関するエピソード
多くの回答者が、上司からのパワハラや理不尽な指示に苦しんでいることが見受けられました。ある回答者は、全く経験のない業務を上司から任され、その後のサポートがまったくなかったために孤独感と不安感に苛まれ、最終的に社長に叱責されたと述べています。また、入社間もない頃、誰もいない部屋で先輩から公然と不向きだと指摘され、精神的に追い詰められた経験を語る方も。これらの事例は、まさに理不尽な対応がどれほど深刻なメンタルへの影響を及ぼすかを示しています。
仕事でのトラブルが生むストレス
第2位の要因は「仕事でのトラブル」です。急な業務変更や、上司からの高圧的で非協力的な態度が、メンタルの不調を引き起こす要因として挙げられました。特に、他の同僚が何も手を差し伸べず、追い詰められた状況に対する苛立ちが多くの回答者から寄せられています。あたふたしながらも、周囲の人々からの理解を得られず、孤立する感覚は非常に辛いものです。
自分自身との格闘
同率で第2位に位置する「自分自身への苛立ち」も見逃せません。通常であればスムーズにこなせていたタスクでも、うつ症状によって処理速度が落ち、自分を責めてしまう方が少なくありません。このような自己否定感は、さらなるイライラを生みだします。
働き方の問題
続いて、第3位には働き方の問題が挙げられています。サービス残業や、過剰な業務負担が日常的に続くことで、メンタルや体調にも悪影響を及ぼす状態が確認されました。
イライラへの反応
アンケート結果からは、イライラに対する反応の傾向も明らかになっています。
- - 1位:ひたすら耐えた(32.7%)
- - 2位:誰かに話した(17.7%)
- - 3位:涙が止まらなかった(13.7%)
多くの人が状況を抱え込んで「ひたすら耐える」ことを選んでいます。職場環境において、信頼できる人に相談することが少ないことも課題と言えます。
まとめ
調査から明らかになったのは、うつ病経験者が抱えるイライラの原因とその反応の複雑さです。もしあなたが、これらのストレスを感じているなら、まずは信頼できる誰かに相談することが大切です。話すことで、少しでも心が軽くなり、違った視点を得られるかもしれません。カウンセリングも有効な手段ですので、一度考えてみてはいかがでしょうか?