2027年卒大学生のキャリア意向調査報告
株式会社マイナビが、2027年3月卒業予定の全国の大学生・大学院生を対象に実施したキャリア意向調査の結果を公表しました。この調査は、大学1・2年生のキャリア形成活動の参加状況や初任給についての意識を探るもので、特に注目すべき点がいくつかあります。
1. 自主的なキャリア形成活動への参加状況
この調査によれば、48.4%の学生が大学1・2年生時にキャリア形成活動に参加したことが明らかになりました。この比率は年々増加傾向にあり、自発的に参加する学生が増えていることを示しています。具体的には、「就職や社会の仕組みを知りたい」といった理由で自主的に活動に参加する割合が18.7%に上昇し、前年よりも5.9ポイント増加しています。これは、学生たちが自身の将来について積極的に考え、行動に移していることを示しています。
参加率の変化
2024年4月の単月において、キャリア形成活動参加率は18.3%となっており、特に「オープン・カンパニー&キャリア教育」への参加率は15.9%、仕事体験は2.9%、インターンシップ(5日間以上のプログラム)は1.3%と報告されています。参加率はまだ2割に達していませんが、夏の長期休暇に向けて増加が見込まれています。
2. 初任給への関心
調査では初任給についての意識も伺い、62.0%の学生が「企業の公式ウェブサイト」を通じて情報を収集していることが分かりました。理想の初任給額については、28.0%の学生が「25万円」を選び、次いで21.7%が「30万円」と回答しました。このように、学生たちの初任給への期待は非常に高く、特に報道される初任給引き上げのニュースが関心を引いているようです。
初任給の統計データ
厚生労働省の調査によると、2024年度の大卒初任給の平均は24万8千円程度となっており、学生たちが求める理想の額が現実的なラインであることがうかがえます。これにより、彼らが将来の収入に対してどのような視点を持っているかが明らかになっています。
3. 結論と今後の展望
調査報告を通じて、学生のキャリア形成活動への参加が活発化していることが確認できました。初任給に関する期待も高まっており、特に自身のキャリア選択において初任給は重要な要素として位置付けられています。当然、キャリア選択は初任給だけではなく、自身の価値観や適性を見出すことも必要です。これからの学生たちが主体的にキャリア形成に取り組む姿勢は、実社会に出た際にも大いに生かされることでしょう。マイナビでは、今後もこのような調査を続け、学生に役立つ情報を提供し続ける意向です。
調査は2024年4月20日から30日まで実施され、2,878名の有効回答を元に行われました。詳細はマイナビのウェブサイトで確認できます。