戦後80年を迎える舞鶴の引揚を語り継ぐ企画展が開催!
京都外国語大学(京都市右京区 学長:小野隆啓)は、2025年度に博物館学芸員課程の学生が手掛ける特別企画展「戦後100年に向けて―若者が語り継ぐ舞鶴の引揚―」を開催します。この展覧会は、太平洋戦争の終戦から80年を迎える記念すべき年に、戦後の歴史を次世代に伝える重要な機会となります。
展覧会の趣旨
本展は、戦後のシベリア抑留という過酷な過去を掘り下げ、舞鶴の歴史と重ね合わせて紹介します。舞鶴は引揚港として多くの引揚者を受け入れた土地であり、その経験を語ることには重要な意味があります。展覧会は、苦難を乗り越えた引揚者たちの希望と記憶を未来へとつなげる視点から構成されます。学生たちは、自らの学びを通してこの歴史をどのように継承していくかを探求しています。
展示は全4部から成り、舞鶴引揚記念館の収蔵資料を利用して以下のテーマで紹介されます。
1.
シベリア抑留の真実
2.
舞鶴港への帰還
3.
舞鶴の学生たちの語り部活動
4.
舞鶴の観光スポット
展示内容
第1部:シベリア抑留
約60万人の人々が極寒のシベリアでの強制労働を余儀なくされました。彼らは、絵画や手作りの生活用品を残し、厳しい状況の中でも精神的な豊かさを失わないよう努力しました。それは、絶望に打ちひしがれながらも生きたいという強い意志の証です。展示物には、白樺文書、手作りのメモ帳やトランペット、麻雀牌などが含まれています。
第2部:引揚
「雲仙丸」が舞鶴港に着くと、市民からの温かい歓迎が引揚者を迎えました。彼らがどのように希望を持ち帰ってきたのか、その心の歴史を通じて紹介します。
引揚船の模型や「岸壁の母いせ」、心の友クロの物語を展示します。
第3部:舞鶴中高生による語り部活動
最近の語り部活動を紹介し、若い世代がどのようにして歴史を語り継いでいるかを見ていただきます。
第4部:舞鶴へのいざない
引揚港として多くの人々を受け入れた舞鶴の魅力を紹介します。ノスタルジックな赤れんがパーク、感動的な再会の地、平引揚桟橋など。平和の港としての舞鶴の文化や食も紹介し、訪れる人を魅了します。
イベント概要
- - 開催日:2025年11月25日(火)~12月19日(金)、2026年1月5日(月)~2月27日(金)
- - 場所:国際文化資料館(第2分館10号館 4階・3階、1号館1階階段横)
- - 入場:無料
- - 時間:10:00~16:00(休館日:土日、祝日)
来場者には、「平和を願うだけでなく、まずは知ろう、未来へ伝えよう」というメッセージを伝え、平和の重要性を再認識していただくことを目指しています。この特別な機会を通じて、学生たちが過去と向き合い、未来のためにどう語り継いでいくかの姿勢を共に考えましょう。