井上あずみ、脳出血からの復帰を語る。家族への感謝と思いを抱きつつ、元気を発信!

井上あずみ、復帰に向けた思い

2023年、記念すべきデビュー40周年を迎えた井上あずみさんは、その年のコンサートのリハーサル中に脳出血で倒れた。彼女が歌っていたのは、映画『天空の城ラピュタ』の主題歌「君をのせて」。突然の出来事に、周りの人々も驚きを隠せなかった。

井上さんは、倒れる直前の状況を振り返る中で、頭の激しい痛みを感じながらも、冷静に行動していたという。彼女は「高級なマイクを落としたくない一心で、そっと置いた」後、そのまま救急車を呼んでもらったとのこと。車内では、娘で歌手の今尾侑夕さんに「私の代わりにコンサートをして」とお願いする姿もあったという。

病院では、緊急手術が行われ、約7センチの血だまりが発見された。術後、3日を経て意識を回復した井上さんは、入院中も自身の音楽を楽しむことを忘れなかった。「毎日、40周年記念アルバム『Dear GHIBLI Ⅱ』を聴いて、自分の歌を『うまいな～（笑）』と自画自賛していた」と述べ、その時期の心の支えが音楽であったことを明かした。

しかし、復帰に向けた道のりは平坦ではなかった。後遺症の影響で、左側が死角になり、食事の際にもおかずが見えないといった困難があった。また、医師からは「今3歳くらいの集中力」と言われ、文字すらも見ることが難しい状況だったという。井上さんはこれに対して、舞台用の台本の練習を通じて少しずつ読むことができるようになったと報告した。

日常生活を取り戻すために、プールでのウォーキングを行うなど、積極的に身体を動かすことも始めた井上さん。トイレの際やSNSでの文章作成にはまだ難しさがあるものの、夫や娘の支えを得て、少しずつ前に進む毎日を送っている。

感謝の気持ちを口にする井上さんは、11月16日に開催予定の「アニソン文化祭2024みんな集まれ！わたしは元気♩」に向けて、楽しみながらも準備に励んでいる。歌のほかに総合司会を務める予定であり、「ろれつが回らないので何回も復唱している」とその準備の様子を語った。そしてファンに向けて「私は元気です、ありがとうございます！みなさんにも元気を与えられるように頑張るので、これからもぜひ応援してください」と、力強い言葉を送った。

井上あずみさんの姿勢は、困難を乗り越えようとする力強さそのものであり、多くのファンに希望を与える存在であり続けるだろう。彼女の復帰からの活動に、これからも目を離せない。