髙松建設株式会社(本社:大阪府大阪市)は、近年の環境問題への意識が高まる中、特に注目される成果をあげました。
このたび、同社が設計および施工を行った分譲マンション「ライオンズ千林大宮レジデンス」が、大阪府から「令和6年度おおさか気候変動対策賞特別賞(愛称:“涼”デザイン建築賞)」を受賞しました。この賞は、建物におけるヒートアイランド現象の緩和に関して特に優れた取り組みを評価する制度で、その中で特に設計の優秀性が称賛されました。
受賞対象のマンションについて
「ライオンズ千林大宮レジデンス」は、大阪市旭区今市に位置し、周辺の環境に配慮した設計がされています。このプロジェクトにおいては、建物の西側に遊歩道、東面に中庭、北側に植栽帯を配置し、これらの緑地が地表面や周囲の温度上昇を抑える役割を果たしています。また、木々が作る木陰が、通行人に涼しさを提供することを目的とした計画が進められました。実際に、緑地と空地の割合は25.4%に達しています。
さらに、商店街のアーケードから建物を約7メートルセットバックさせることで、自然の風の通り道を形成。このことで、建物内の温度上昇を抑え、遊歩道を通行する人々にも快適な体感温度を提供することに成功しています。公共の場としても人々に利用されるこれらのスペースは、地域コミュニティに良い影響を与えています。
エコ技術の導入
「ライオンズ千林大宮レジデンス」では、内装の各種設備にもエコ技術が導入されています。共用部には太陽光発電設備、蓄電池設備、さらにEVカーのための充電ポイント(V2H)などが整備されています。これらは住民の快適な生活を支える一方で、環境への負荷を減らす大きな役割を果たします。
また、各住戸には高い断熱性能を持つ外皮性能、エネファームや高効率のエアコン、節水機能付きの水栓、LED照明などを全戸に標準装備し、さらなる省エネが実現されています。これにより、集合住宅におけるネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH-M)の実現を目指しています。
髙松建設が描く未来
髙松建設は、地球温暖化への対策を重要なテーマとし、ZEHおよびゼロ・エネルギー・ビル(ZEB)の普及に向けた積極的な取り組みを続けています。同社は経済産業省と環境省から「ZEHデベロッパー」および「ZEBプランナー」に認定されており、この分野における活動が高く評価されています。
地域や社会に貢献しつつ、快適で健康的な住環境の提供を目指す髙松建設の姿勢は、今後の建築業界においても良いお手本となるでしょう。この受賞は、彼らの努力が実を結んだ証であり、持続可能な未来に向けた歩みを着実に進めていることを示しています。