mediVRが資金調達
2021-07-08 17:39:46
医療に革命を起こすVRリハビリ-mediVRが5億円のシリーズB資金調達を実施
VRリハビリを変革するmediVRの新たな挑戦
VRリハビリテーションの分野で注目を集めているmediVRが、最近行ったシリーズBラウンドで5億円の資金調達を実施した。この資金調達は、リード投資家であるMedVenture Partners株式会社を始め、日本政策投資銀行グループのDBJキャピタル、積水化学工業、TARO Venturesなどが支援している。
mediVRの取り組みと背景
mediVRは大阪大学発のベンチャーで、2016年に設立された。以来、彼らはリハビリテーション用のVR医療機器「mediVRカグラ」の開発と販売を進めてきた。特に、VRリハビリの分野はまだエビデンスが不十分とされていたが、mediVRは神経科学や行動科学の専門知識を活かし、医師と連携してデータを蓄積してきた。
この機器は全国25の医療施設に導入され、多くの医療従事者からの信頼を得ている。コロナ禍において、患者との接触を減少させることからも高い関心が寄せられている。
資金調達の目的と新たな施設の開設
今回の資金調達を通じてmediVRは営業部門の強化を図り、「成果報酬型自費リハビリ施設」を2021年中に設立する予定だ。この新しい取り組みは、改善が困難な慢性期の患者に対して、あらかじめ設定した目標に応じた費用を請求するというユニークなモデルである。
代表取締役の原正彦氏は、このシステムを導入する自信があるとし、患者が「自分らしい体と暮らし」を取り戻す手助けをするために、質の高いリハビリを提供していく考えを示している。
mediVRカグラの特徴
「mediVRカグラ」は、患者が仮想空間で手を伸ばす動作を繰り返すことで、姿勢やバランスを学ぶことができるトレーニング機器だ。具体的には、以下のような特徴を持つ :
1. 座位からでも取り組める安全なトレーニング
2. 二重課題トレーニングで認知と運動の両方を刺激
3. 明確なリハビリ評価が可能
4. 認知機能が低下した患者も自発的に活動を促せる設計
5. 知覚系を刺激することでモチベーションを高める
このように多機能かつ効果的なリハビリテーションを実現するmediVRカグラは、傾向のある患者でも楽しく取り組めるように工夫されている。
未来への期待
リード投資家である大下創氏(MedVenture Partners)は、「患者のニーズから始めることが重要」とし、mediVRが臨床現場の知見を活かしている点を高く評価している。日本の医療機器開発が国際的に遅れている中、mediVRカグラの普及によって多くの患者が助けられること、そして優秀な医師たちが医療機器開発に関心を持つようになれば、市場はさらに活性化することが期待される。
結論
VRを用いたリハビリの新しい可能性が開けようとしている。mediVRの取り組みが、多くの患者に新たな希望をもたらすことを期待したい。今後の発展に目が離せない。
会社情報
- 会社名
-
株式会社mediVR
- 住所
- 大阪府豊中市寺内2丁目4番1号 緑地駅ビル3階 株式会社mediVR 本部オフィス
- 電話番号
-
06-6151-4008