タカラベルモントが提案する髪と健康を結びつける最新技術
2025年12月に神奈川県横浜市のパシフィコ横浜で開催された「第3回 日本化粧品技術者会 学術大会」において、タカラベルモント株式会社が発表を行いました。本社が大阪市にある同社は、化粧品研究開発部による独自の技術を基にした研究成果を公開し、多くの注目を集めました。
発表内容の概要
発表された内容は二つ、口頭発表とポスターセッションで構成されています。口頭発表においては、毛髪から得られるバイオマーカーを可視化するための基盤技術が紹介されました。一方のポスターセッションでは、毛髪内部から育毛を促進する新しい浸透方法について研究が発表されました。
1. 毛髪から“美と健康”を可視化する技術
口頭発表では、「毛髪から“美と健康”を可視化する基盤技術の構築」と題され、ホルモンなどのバイオマーカーの検出技術に焦点が当てられました。タカラベルモントは、独自の「縦×横切り」イメージング技術を用いることで、自然に抜けた毛髪の毛球部において、高精細なバイオマーカーの分布を可視化することに成功しました。これによって、これまで定性的にしか把握できなかった情報を定量的に評価できるようになり、今後の美容と健康の分野での応用が期待されています。
2. 育毛への新たなアプローチ
ポスターセッションにおいては、育毛に関する新しいアプローチとして「ヘアメデュラケア」という高浸透技術が取り上げられました。この技術により、従来の頭皮からの塗布だけでなく、毛髪内部への育毛成分の浸透が実現しました。特に育毛成分のセファランチンが、毛髪内部を介して効果的に浸透し、毛根部に届けられることが明らかになりました。この新しい浸透方法は、従来の技術よりも効果的であることが証明されたため、将来的には製品化と実用化が進むことが期待されています。
今後の展望
タカラベルモントは、研究成果を基に今後も美容と健康の分野での研究を進め、一人ひとりに合ったパーソナライズドなビューティーケアの実現を目指しています。毛髪バイオマーカーの活用範囲を広げ、より効果的な育毛製品の開発に注力すると発表者たちは述べています。
これらの発表は、同社が目指す「美と健康をかなえよう」というビジョンに沿ったものと言えるでしょう。タカラベルモントが取り組むこの革新的な技術によって、毛髪ケアに革命が起こることが期待されています。