日本睡眠協会設立
2023-09-05 10:00:03

日本睡眠協会が設立、睡眠の重要性を啓発し改善に取り組む

日本睡眠協会設立の背景と今後の取組み


日本における睡眠への関心が高まりつつある中、その重要性がクローズアップされています。特に、日本の厚生労働省研究班が示した統計によると、国民の約20%が睡眠に関する何らかの悩みを抱えています。また、OECDの調査では、日本は加盟国の中で最も睡眠時間が短いという結果が出ています。さらに、2016年の米RAND研究所の報告によれば、日本の睡眠不足がもたらす経済的な損失は年間15兆円に達し、これがGDPの2.9%を占めるとのことです。

一般社団法人 日本睡眠協会の設立


このような状況を受けて、科学的な知見をもとに睡眠に関わる社会的課題を解決しようとする意義を持つ「一般社団法人 日本睡眠協会」が2023年8月11日に設立されました。理事長には日本睡眠学会の内村直尚氏が就任し、幅広い分野で活動している専門家たちが理事に名を連ねています。

協会の目的と活動内容


日本睡眠協会は、アカデミアや医学界からの科学的なデータと認識を活かしながら、睡眠に関する勉強会やイベントの開催、政策提言を行い、国民の睡眠環境の改善を目指します。具体的には、企業における睡眠の重要性を啓発し、従業員の健康促進につながる取り組みを推進するほか、地域社会においても睡眠に関する知識を普及する活動を展開予定です。

設立発表会の概要


日本睡眠協会の設立を祝う発表会が、2023年9月4日、新丸ビルコンファレンススクエアにて行われました。この会では、賛同者からのビデオメッセージや、お祝いの言葉が寄せられました。各界の著名な専門家たちによる講演も行われ、睡眠がもたらす健康や経済への影響について議論が交わされました。

プログラムには、睡眠議連会長の田村憲久衆議院議員をはじめとする多くの方々からの祝詞があり、特に睡眠とビジネスの関係についての講演が注目されました。ここでは、日本大学医学部の兼板佳孝先生が企業と従業員の睡眠についての講演を行い、その重要性を訴えました。加えて、欧州時間生物学会のMs Martha Mellow氏による講演は非常に印象的で、睡眠と生理的リズムの関連性が議論されました。

今後の展望


今後、日本睡眠協会は、より多くの企業や地域との連携を図りながら、持続可能な社会を作るための取り組みを推進していきます。これによって、日本の睡眠環境が向上し、最終的には国全体の健康問題を解決するための一助となることを目指しています。協会の活動は、個人の健康のみならず、経済的な損失防止という側面からも意義があると言えます。睡眠が人間の生活に与える影響を再認識し、質の高い睡眠を得ることが今後の社会にとっての新たな鍵となるでしょう。

会社情報

会社名
一般社団法人 日本睡眠協会
住所
本郷六丁目25番14号宗文館ビル3階
電話番号

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