オフィス防災の実態
2026-09-30 15:43:20
オフィス防災の実態、社員が抱える3日間の不安とは
オフィス防災の実態、社員が抱える3日間の不安とは
株式会社谷沢製作所による「オフィスの防災と『在社避難』に関する実態調査」が発表され、災害時にオフィスで過ごす際の社員の不安や企業の防災備蓄の実態が明らかになりました。この調査は、東京と関西圏に勤務する20~69歳のオフィスワーカー1,222名を対象に行われ、災害時に社員が社内に留まることを「在社避難」と呼び、その実態を探るものです。
調査の背景と目的
東京都の被害想定によれば、首都直下地震時には約453万人もの帰宅困難者が発生することが予測されており、これに伴い東京都の帰宅困難者対策条例では、企業に対し従業員分の食料や飲料水の備蓄が義務付けられています。2026年11月には防災庁も発足する予定で、その基本理念には「被災者の生活環境の確保」が含まれています。
谷沢製作所は、創業以来90年以上にわたり「人の命を守る」防護具を提供してきた企業として、社員が3日間をいかに安全かつ快適に過ごせるかを調査することにしました。
社員が感じる不安は何か?
調査の結果、社員が災害時にオフィスで3日間過ごす場合に抱える不安の上位には、「入浴できず体を清潔に保てないこと」(46.1%)、次いで「眠れない・寝る場所がないこと」(38.0%)や「家族と連絡が取れないこと」(36.8%)という結果が出ました。特に入浴に関する不安は突出しており、清潔さを保つことができないという点は、精神的にも体力的にも厳しい状況を想像させます。
一方で、勤務先の備蓄状況を確認すると、「飲料水や食料が備蓄されている」という回答はそれぞれ59.7%、59.5%で多いものの、就寝に関する備蓄やトイレ、プライバシーの確保に関する備蓄はこれを大きく下回りました。これは、社員が抱える不安と企業の備えの不一致を如実に示しています。
防災訓練と社内の備蓄状況
調査時点では、社内に留まることを想定した訓練を行っている企業は27.4%しかなく、避難訓練を行う企業の52.2%との間には大きな差があることがわかりました。また、備蓄品の保管場所を知らない社員も多く、49.8%が「保管場所を把握していない」と回答しています。これは、災害時の迅速な行動を妨げる要因となるでしょう。
企業の指示がない場合、70.4%の社員が「帰宅」を選択すると回答しており、帰るか留まるかの方針を決めている企業は少ないことが分かります。具体的な指示がなければ、災害時の混乱はさらに増す可能性があります。
従業員の備蓄理解に関する課題
備蓄に関する理解も非常に重要です。調査によれば、62.6%の回答者が「従業員数×3日分の備蓄がどれだけの容積か把握していない」と答えました。このような認識のずれは、社内でのコミュニケーション不足や教育の欠如を示唆しています。
特に大切なのは、「入浴」や「眠れない」といった基本的な生活環境を整える備えが不足している点です。企業は、今後これらの要素を含めた防災対策を見直し、社員が安心して過ごせる環境を整える必要があります。
未来に向けた提言
谷沢製作所の営業開発部長・谷澤明弘氏は、「社員が命を守るための備えだけでなく、3日間を快適に過ごすための備えも必要である」と述べています。これは単に物資の備蓄を増やすことだけでなく、社員に対して防災意識を高め、適切な訓練を施すことが求められています。
「A4防災」という新しい備蓄サービスも提供されており、これはオフィスのスペースに配慮した設計となっています。今後、企業はこれらの備蓄に関しても、正確な情報を社員に伝え、理解を得ながら防災対策を進めていくことが求められるのです。
今後、社員が安心してオフィスにて日常を過ごせるよう、企業全体で防災備蓄の見直しと積極的な取り組みが必要です。
会社情報
- 会社名
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株式会社谷沢製作所
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