衛星通信システムの意見募集結果が発表されました！新しい技術条件とは？

衛星通信システム委員会報告（案）とその意見募集結果

令和7年10月11日から11月10日まで、総務省の情報通信審議会情報通信技術分科会衛星通信システム委員会は、「非静止衛星を利用する移動衛星通信システムの技術的条件」に関する意見を広く募集しました。今回の対象となったのは、特に「高度600kmの軌道を利用する衛星コンステレーションによるKa帯非静止衛星通信システムの技術的条件」についてです。これらのシステムは、地球を囲むように配置された複数の衛星を利用し、移動通信をサポートすることが期待されています。

意見募集の背景と趣旨

非静止衛星通信は、地上の通信インフラが届きにくい地域や、災害時の緊急通信など、多くの場面でその重要性が増しています。特に、近年では宇宙産業の発展により、衛星通信の技術が進化し、その利用範囲も拡がっています。これに応じて、国としても技術的条件を定め、整備していく必要があると考えられています。

この意見募集では、業界関係者や市民からのさまざまな視点での意見を受け付けることにより、より具体的で実効性のある管理・運用ルールを構築することを目指しました。

寄せられた意見

計7件の意見が提出され、その内容は多岐にわたりました。具体的には、衛星の配置に関する技術的な詳細や、通信のセキュリティ、耐障害性の確保、遅延の軽減策についての提言が含まれていました。

これらの意見に対して、衛星通信システム委員会は、それぞれに対する考え方を整理し、原案の改定を予定しています。提案された意見は関係者が次回の審議において検討し、今後の方針となる予定です。

今後の進展

委員会は、寄せられた意見を踏まえた上で、次回の情報通信審議会にて審議を行います。この審議結果は、今後の技術的基準や運用方針に大きな影響を与えることが予想されます。

これにより日本の衛星通信技術の発展に寄与することが期待されます。さらに、国際的な競争力の強化や、さまざまな利用シーンにおける通信の質の向上にも繋がることでしょう。