愛媛県松山市、高齢者向け健康アプリ「いきチャレ」で新たな挑戦
愛媛県松山市では、高齢者の健康を支えるためのユニークな取り組みとして、健康ポイント制度「いきいきチャレンジ事業(愛称:いきチャレ)」があります。これは、スマートフォンを活用した健康アプリによって、高齢者が楽しみながら健康づくりに取り組むことを目的とした施策です。導入から約1年9か月で、松山市では対象となる65歳以上の人口から1,408人が参加し、累計で20億歩を超える運動を達成しました。
高齢者の健康促進に向けた背景
近年、愛媛県全体でスマートフォンを活用した健康促進活動が増加している中、松山市はその先陣を切り、高齢者向けに特化した取り組みを進めています。特に注目されているのは、デジタル技術を利用した「いきチャレ」による健康ポイント制度です。参加者は、イベントに参加したり、アプリ内の脳トレやウォーキングを通じてポイントを獲得できます。
アプリ導入による革新
2023年7月、松山市は「いきいきチャレンジ事業」をスマートフォンアプリと連携させる形でリニューアルし、ベスプラが提供する『脳にいいアプリ×健康ポイントサービス』を導入しました。このアプリでは、紙のスタンプカードがデジタル化され、参加者は指定イベントで二次元コードを読み取ることでポイントが得られる仕組みが整いました。さらに、アプリ内の目標達成でもポイントが貯まるため、日常生活に自然に健康活動が組み込まれています。
地域の健康イベントが盛況に
アプリ導入以降、松山市の健康イベントには多くの高齢者が参加するようになりました。市の職員は「アプリがきっかけになって高齢者の外出が増え、健康管理を楽しむ機会が広がっている」と喜びを述べています。参加者はゲーム感覚で歩数や脳トレを楽しみ、楽しさと共に運動習慣が身についています。
デジタル技術の利用で安心感
松山市では、デジタル技術を使うことに不安を感じる高齢者へのサポートも積極的に行っています。.中心部にあるまつちかタウン内には「いきいきチャレンジ健康アプリ相談窓口」が設置され、専門のスタッフがスマートフォンの操作をサポートしています。ここではアプリの登録方法や基本操作の相談ができるため、高齢者が安心してデジタル情報にアクセスできる環境が整っています。
未来に向けての可能性
松山市は、健康アプリの継続的な登録促進策を講じ、お年寄りが楽しみながら健康づくりに取り組める環境を提供していく予定です。また、地域活動への参加を促進することで、地域全体の活性化を図っていきます。ベスプラの代表取締役は、松山市がこの先進的な取り組みを通じて行政のデジタルトランスフォーメーションを推進し、他の自治体への模範となることを期待しています。
まとめ
愛媛県松山市が導入した健康アプリ「いきチャレ」は、高齢者の健康寿命を延ばすための革新的な試みとして注目されています。デジタル技術を活用し、高齢者が社会的に活発に活動できる場を提供することで、地域の健康促進と活性化に貢献しているのです。この取り組みが他の自治体へ広がることを期待しつつ、松山市の高齢者が元気で活動的な生活を送るためのサポートは今後も続いていくでしょう。